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緋弾のアリア-諧調の担い手-
after days
第一話
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、軽く息を吐く。

今現在、この家には四人の人間しか存在しない。俺、お母さん、そしてルナお姉ちゃん。
ルナお姉ちゃんは、俺が倒れたと聞いてわざわざ出雲から駆け付けてくれたらしい。

まだ、お父さんがいないだけマシだろう、今回が俺にとっての部屋からの逃走劇の三回目。
だがお父さんには必ずしも抜け出した事がその場バレていなくても、バレてしまうのだ。

何でも、息子の事は気配で察する事が出来ると。なにそれこわい。
お母さんはマナの流れで解るとか。リアは言うまでもなく、俺との間にラインが繋がっている為にバレる。

だが、その特にヤバイお父さんとリアがいない為にこうして外に出る事が出来る。
こうして数歩部屋の外に出るだけでも、新鮮味を感じられる。


「―――よし」


抜け出た事はバレてはいない。俺はそのまま、廊下を足音を消して歩く。
だが、刹那―――。


「……時夜ぁ」

「………ッ!!」


聞き覚えのある、馴染み深い声。その声に、思わず背筋がピン…と張る。
まるで悪戯が親にバレた子供の様に、冷や汗をかきながら背後へと振り向く。


「……ルナお姉ちゃん」


そこには腕を組み、お冠な自身の姉の姿があった。


「…もう、また抜け出して」

「だって、ただ寝ているのも暇だから」

「時深に見つかったら大事になるわよ?それに、そろそろ今日の検診の時間だから部屋に戻りなさい」

「………はい」


そう言われて、トボトボと部屋への帰路に着く。
そうして俺の、三回目の部屋からの脱走劇は終わりを告げた。







2







『…お帰りなさい、時夜。その様相からして結果はダメだったようね』

「……ああ、ルナお姉ちゃんに見事に見つかっちゃったよ」


脱走劇から部屋に戻ってくると、時刻は十時少し手前と言った時間帯であった。
検診の時間は十時からだ。お父さんの同期である東京武偵局・衛生学部の人が受け持ってくれている。

俺が昏睡状態から目覚めた際に、介抱してくれた人がそうだ。
シャルニーニ・レムバートンさん。特徴的な瑠璃色の瞳に白銀色の髪をした女性だ。

武偵としてのランクはSランクであり、衛生科と救護科の資格を持っている。
また、雑談に興じた時には強襲科でもAランク程度のライセンスは持っていると言っていた。

俺はそんなシャルニーニさんの事を尊敬と感謝の意を込めて、先生と呼んでいる。
……ただ一つ、油断ならない所もあるけれどね。そんな思考に至っていると、不意に扉を叩く音が聞こえた。


「時夜、先生が検診に来てくれましたよ」

「おはようございます、時夜くん」


扉が開いて、二人の女性が
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