外伝〜英雄乱舞〜
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を見つめ、イリーナは笑顔で頷いた。
「まったく…………どうしてリベールとは関係がなく、領主の貴方が戦うのよ、ウィル。」
一方エリザスレインは呆れた表情で溜息を吐き、ウィルに尋ねた。
「ハハ、エリザスレインの言っている事が正しいかもしれないね。………でも危機に陥っていたユイドラに援軍を送ってくれたきっかけになったエステルの国が危機を訪れているんだ。今度は俺達が恩返しをする番だろう?」
「フフ、そうですね。………それにリベールはメンフィルと同盟関係になっていると聞きます。導力技術も高いリベールにはメンフィルを通じていずれお世話になるかもしれないのですから、印象を良くしてもいいのではないですか?」
ウィルの言葉に微笑んだセラウィはエリザスレインを見て尋ねた。
「全くもう………次から次へと私を悩ましてくれることばかり、してくれるわね、貴方は。本当に憎いひと。………今回の件が片付いたら、お詫びとして私にも貴方の子供を授けてもらうからね、ウィル?」
セラウィの言葉を聞いて溜息を吐いたエリザスレインはすぐに気を取り直し、魅惑的な笑みを浮かべてウィルを見て尋ねた。
「あ、あはは…………できればセラウィの前ではそういう事を言ってほしくないんだけど……」
「フフフ………”力天使”が人間の子供を望む等、お前ぐらいだぞ?ウィルとの子を成すために我でよければ、最高の”色欲”を伝授してやるぞ?」
「黙りなさい。私は貴女のように”堕ちる”つもりなんてないわ。そんな事するぐらいなら、ウィルの”守護天使”になった方がマシよ。」
エリザスレインの言葉を聞いたウィルは冷や汗をかいて、苦笑しながら言った。また、不気味な笑みを浮かべて言ったアスモデウスの言葉を聞いたエリザスレインはアスモデウスを睨んで言った。
「フフ、私は構いませんよ、ウィル。エリザスレイン達が貴方に好意を持っている事や、身体を重ねていた事は昔からわかっていましたし。……私の知らない所で親しくされるよりはよほどいいですよ。」
「貴女もウィルに似たお人好しな女ねえ…………嫉妬とかしないのかしら?」
セラウィの答えを聞いたエリザスレインは呆れた表情でセラウィを見て尋ねた。
「例えどれだけの女性をウィルが愛しようと、ウィルが私を愛してくれ続けるのはわかっていますし。………それにウィルの”初めて”になった事や、ウィルの最初の子供を産んだのは私なんですから。」
「フフ、正妻の余裕かしら?……まあ、いいわ。私もユイドラ近郊の種族達の代表として、お人好しな貴方達のお守をしないとね。」
「フフフ……ウィルフレド・ディオン。お前という男は本当に面白い。相反する種族を共存させ、さらには”力天使”すらも惹き付け
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