第82話
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聞いてレーヴェが驚いたその時、突然、”グロリアス”が大きく揺れた!
「なっ!?」
「これは……」
突然の事にエステルは驚き、レーヴェは驚きながら呟いた。
「……導力機関に細工させてもらった。放っておいたらこの船は海の藻屑と化すだろうね。」
「あ、あんですって〜!?」
「……やってくれたな。まさか認証が必要な機関部に侵入するとは……」
ヨシュアの説明を聞いたエステルは驚いた声を出し、レーヴェはヨシュアを睨んだ。
「22基のエンジン全てに異なる仕掛けを施している……。教授達がいない今、解除できるのはレーヴェだけだ。」
「計画を阻止するための最後の切り札というわけか……。それをこのタイミングで切ってしまうという意味……。その欺瞞からいつまで逃げるつもりだ?」
「………っ…………」
「フフ、今度会う時までに答えを用意しておくがいい。楽しみにしているぞ。」
そしてレーヴェはエステル達に背を向けて、去って行った。
「………………………………」
「あの、ヨシュア……。あたし……あたし……」
「……話は後だ。脱出用の飛行艇を一隻確保しておいた。この先の階段を降りて船倉の格納庫を目指そう。」
「あ……。うん……分かった。みんな、ご苦労様。一端戻って。」
ヨシュアに言われたエステルは戸惑いながら頷いた後、パズモ達を見て言った。
(……わかったわ。)
「はい。……………えっと、ヨシュアさん。今度はエステルさんの傍を離れないで下さいね?」
(………言っておくが、まだ我等は貴様を許してはいないからな。)
「……ここはエステルに免じて退いてあげるけど………今度また、エステルに同じ事をするのなら、その時は覚悟しておきなさい。」
パズモは納得していない様子で頷き、テトリは心配そうな表情でヨシュアを見て言い、サエラブとニルはヨシュアを睨んで念話や言葉を言ってから、エステルの体の中に戻った。
そして予想外の場所でヨシュアと再会したエステルはヨシュアと共に脱出用の飛行艇がある格納庫に向かった…………
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