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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第三話 とにかく先手必勝です。
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人と家族には支度金名目で一時金を下賜するんです。これ、どうですか?」

 儂は驚いた。わずか10歳でそこまで考えているとは末恐ろしい子じゃ。うむ、ここのところ儂も実績がはなはだしくはない。このままでは予定よりも早く引退してしまうかもしれん。そうなればなったで残りの人生がわびしいものになるじゃろう。ここはひとつ、アレーナの提案に乗ってみるとしようか。幸い儂はグリンメルスハウゼンと同様皇帝陛下のご学友だったということもある。うまくいくかもしれん。


ランディール侯爵家 自室 
■ アレーナ・フォン・ランディール
 ああ〜しんどかった。ああ〜疲れたぁ。だいたいどうして私があんな爺様に色目を使わなくちゃならないのかしら。若い男ならともかくさ。爺様のほうも最後には愛人を相手にしているような雰囲気だったし、ちょっとやりすぎたかな。(テヘベロ)
 ま〜でもこれで一石投じたわよイルーナ。確かに士官学校女性版が設立されれば、私たちにとっても動きやすくなること間違いなしね。最終的には私たちも提督として一個艦隊や軍を指揮してラインハルトに協力することになるんだから。その布石ってわけね。

 後は何ができるかしら。あれか、官僚の中にも女性登用の風潮を作り出すことか。でもさすがにそれは時間がかかるかな。まずは軍の方で実績あげて、それを官公庁に波及させるのが一番ベストよね。うん、そうしたほうがいいかも。
 後、今日知ったんだけれど、しかもラッキーなことに、おじいさまの知り合いにあのグリンメルスハウゼン子爵がいるっていうじゃないの。しかもご学友だって。普段のおじいさまもグリンメルスハウゼン子爵と同じ居眠り爺様だけれど、意外なところで接点あったのね。聞いてよかったわ。ちょっと興味があるふりをして今度グリンメルスハウゼン子爵と会いたい会いたいって駄々をこねたから、おじいさま、その話もしてくださるはずね。すぐに皇帝陛下の下に行くって言ってたわ。
 一応ヘンな横やりが入らないように、女子士官学校設立の話は、皇帝陛下とグリンメルスハウゼン爺様と三人での内密の話ということでくぎを刺しておいた。なんといってもノイエ・サンスーシには『チート共』の一人が居座ってるわけだし。この機会にグリンメルスハウゼン爺様に会われると後々面倒だからね。
 さて、『チート共』。そちらはどう出るかしら?

帝国歴475年2月17日―― ノイエ・サンスーシ・皇帝黒真珠の間――

 ここに3人の老人が集まって午後のお茶を楽しんでいた。帝国皇帝フリードリヒ4世、グリンメルスハウゼン子爵、軍務尚書マインホフ元帥。皇帝陛下が殿下と呼ばれた時代よりご学友として数々の悪行・・・もとい、放蕩などをした仲であった。

「ほほう、卿の大姪のアレーナと申す者はそのようなことを申したか。はっはっは、面白いのう
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