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衛宮士郎の新たなる道
第23話 頼み
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ながら、やれやれと呆れるポーズをする。

 「本能や直感を頼りにしていいのは、あくまでも才能に恵まれた者達のみの特権だ。だからな一子、本当に強くなりたければ本能頼りの戦いなど忘れろ。自分が馬鹿だと言う自覚があるなら勉強しろ。無い頭で考えるなと言われるなら、その勉強を元に考える力を身に付けろ。そして敵の動きを観察しつつ、勝利をもぎ取るのが才能の無い者に唯一許された道なんだ。此処まで聞いて、(なお)も勉強が嫌だと(のたま)うなら俺はお前を見限る」
 「衛宮!」
 「当たり前だぞ、川神!お前と違って一子はそう言う道を走り続けないと師範代なんて夢のまた夢なんだからな。努力し続けても報われるとは限らないのが現実だが、結局諦めて努力も放棄した奴の頭上に全うな未来なんて築けるわけないんだからな」

 何所までも真剣に対して真剣で答える。
 それが士郎のやり方だ。

 「・・・・・・わかりました。それで本当に夢への道が切り開けるなら、あたし頑張ります!」
 「よし、なら明日から早速だな」
 「・・・・・・・・・・・・へ?明日はまだ連休中なんですけど?」

 士郎の言葉に困惑する一子。
 しかし士郎は構わず続ける。

 「明日葵ファミリー+α(俺達)はホテル内で勉強するからな。一緒にやれとまでは行かないが、まず今の一子がどれくらいの学力を持ってるからテストをする。それで今後の一子の勉強ペースと計画も立てられると言うモノだな」
 「ガタガタブルブルガタガタブルブル」

 決意の顔からまた一転、震えあがる一子。
 これこそ本能と言うモノだろう。
 今まで大和からの勉強を教わる前は、いつもこんな感じだったのだから。
 それでも一応話が纏まったと解釈したのか、百代はおずおずとした感じで士郎に近づく。

 「それでな、あの、衛宮、時々でいいから私との稽古も、その・・・・・・」
 「・・・・・・・・・・・・・・・」

 百代の態度に今日、何度目かの溜息を吐く。
 それでも一応、百代に対しては思う所もあった。
 バーサーカー襲来時も、さっきの手合いの時も、欲求不満からの衝動故なのだと理解もしていた。
 そしてこれからもある程度満たせていないと、またも自分からガイアの使徒に突っ込んで行きそうだなとも考えていた。
 故に――――。

 「――――分かった。真剣勝負は兎も角、組手稽古なら付き合ってやる」
 「ホ、ホントか!?」
 「ただし条件が二つある」
 「じょ、条件・・・?」

 士郎からの次の言葉に身構える百代。
 それは恐怖か興味か判別つかないモノだ。

 「一つは朝の掃除だ。完璧を求める気は無いが手を抜くな。今までの川神の掃除は何所かしら手を抜いていると一目でわかったぞ?これからは一切の手抜きは
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