外伝〜再会の水竜との契約〜
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いモン聞かせてもらったわ。」
拍手に驚いたエステルが振り向くと、そこにはケビンがいた。
「ケビンさん……」
「しっかし、誰が吹いとるのかと思って来てみれば……まさかエステルちゃんだとは思わへんかったわ。釣りとスニーカー集め以外にも意外な趣味を持ってるんやな?」
「エヘヘ……。あたしのキャラじゃないかな?」
ケビンに尋ねられたエステルは恥ずかしそうな表情で笑いながら答えた。
「や、そんな事ないで。まー正直、釣りの方が得意そう見たいやけど……」
「あはは、正直に下手って言っちゃっていいわよ。自分でもあんまり向いてるとは思ってないし。」
「うーん、確かにつたない所もあったけど……。音楽で大事なのはハートや。さっきの演奏、エステルちゃんの気持ちはばっちり伝わってきたで。」
「そ、そっか……。………………………………」
ケビンの言葉を聞いたエステルは頷いた後、悲しそうな表情をした。
「隣、行ってもええか?」
エステルの様子を見たケビンは優しそうな表情で尋ねた。
「え……。あ、うん、どうぞ。」
そしてケビンはエステルの隣に来た。
「……ひとつ、聞きたいんやけど。エステルちゃん、カレシに会ってどないするんや?」
「え……」
ケビンに尋ねられた事にエステルは驚いて、ケビンを見た。
「聞けば、それなりの事情で君らの前から姿を消したそうやな。再会できても、そんな相手にどんな言葉をかけられるのか……考えたこと、あるかな?」
「………………………………。ひっぱたいても連れ戻すって思い込んだこともあるけど……。さすがに、そんな無茶が本当にできるとも思えないし……。正直言うと、あたしの言葉はヨシュアに届かないかもしれない。」
ケビンに尋ねられたエステルは悲しそうな表情で答え、溜息を吐いた。
(エステル………)
(エステルさん…………)
(……部外者の我が言うのは筋違いと思うのだが……エステルの相手はリウイ王の方がいいのではないか?……エステルの前世はリウイ王の側室だから、エステルもリウイ王の事は前世の影響である程度の好意は持っていると思うしな………)
(……実はニルも考えた事があるわ。ま、エステルはメンフィル王の事はあくまで”仲間”としか思っていないから、今の所はメンフィル王に心が傾く事がないでしょう。今の彼には愛妻がいるって事もエステルは知っているし。)
エステルの本音を知ったパズモとテトリはエステルを心配し、サエラブの念話にニルは頷いた後、苦笑していた。
「それが分かっていても……カレシを追いかけるんやね?」
「うん……。ヨシュアの背負った事情とかあたし自身の至らなさとか色々なことを考えたんだけど……。結局、いく
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ