第72話(5章終了)
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りかけるがいい。)
「そ、そうか……」
「ふえぇ〜……」
「ミント達とはまた違う竜なんだね………」
「うん、そうだね。」
レグナートの説明にアガットは戸惑いながら頷き、ティータは呆けた声を出し、 ミントは首を傾げて呟き、ツーヤはミントの言葉に頷いた。
「こ、言葉が通じるのなら確認したいんだけど……。もう、あたしたちと戦うつもりはないのよね?」
(うむ、あの機に操られていただけだからな。よくぞこの身を戒めから解き放ってくれた。礼を言わせてもらうぞ。)
「あはは……ど、どういたしまして。」
レグナートにお礼にエステルは苦笑しながら受け取った。
「フン……礼はいい。俺たちがここまで来たのはてめぇを解放するためじゃねえ。これ以上の被害を防ぐためだ。」
(私が被害を与えてしまった街や村の事だな……。意志を奪われていたとはいえ、確かに私にも責任があるだろう。さて……どう償ったものか。)
「ま、まあ、悪いのは”結社”の連中なんだし……。ケガ人は出ちゃったけど、亡くなった人もいなかったし……。誠意さえ伝われば許してもらえると思うわよ?」
「そうだよ〜!レグナートさんが悪いわけじゃ、ないよ!」
アガットの言葉を聞いて考え込んでいるレグナートにエステルとミントは慰めの言葉を言った。
(ふむ、誠意か……。このような物で伝わるか自信はないのだが……。人の子よ、もう少しこちらに近付いてはもらえまいか?)
「う、うん?別にいいけど……」
「……ったく、何だってんだ。」
そしてレグナートのはエステル達に念話である事を伝え、レグナートの念話に首を傾げたエステル達はレグナートに少しだけ近づいた。すると大きな金色の結晶がエステルとアガットの手に現れた。
「な……」
「わぁ……!」
「ほう………これが七耀石の結晶とやらか。うむ、そこらの宝石に負けぬほど美しく、輝いておる!」
突然現れた金色の結晶にアガットは驚き、ティータは目を輝かせ、アムドシアスは興味深い視線で結晶を見た。
「金色の輝き……。空の力を秘めた金耀石の結晶ですね。」
「……確かプリネちゃんから聞いた話だと、金色の結晶が一番価値があるんだよね?」
「うん、そうだよ!金色の七曜石が一番高価なんだよ!」
ツーヤは結晶の説明をし、リタはプリネから教えられた知識から思い出して呟き、リタの言葉にミントは頷いて答えた。
(私が付けた爪痕の償いだ。どうか、おぬしらの手から街と村の長に渡してもらえぬか?)
「な、なるほど……。うん、そういう事なら―――」
「―――駄目だな」
レグナートの頼みにエステルは頷こうとしたが、アガットは断った。
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