第58話
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セオビットお姉様!どうかしら、レンのドレスは♪」
「あら。結構似合っているじゃない。……ま、この私に比べればまだまだだけど。」
「む〜……まだ大人じゃないからいいもん!……うふふ、それにしてもセオビットお姉様は普段の姿なのに、周りの人達と比べて、全然違和感がないわね♪」
セオビットの言葉に頬を膨らませたレンは尊敬するような眼差しでセオビットを見ていた。
「ふふっ……当然よ………………………(まさかシルフィエッタが選んだ服が役立つ日が来るなんて………ね…………今思えば、私が幼い頃からシルフィエッタの方が、親らしいことをしていたわね………シルフィエッタにとって私は故郷を苦しめている男に犯されて孕み、仕方なく産んだ娘だというのに………少しは気遣ってあげるべきだったわね………)」
レンに答えたセオビットはどこか後悔したような表情をして黙って考えていた。
「?どうしたの、セオビットお姉様。」
「………ちょっと……ね。(ふふっ……それにしても本当に賑やかで暖かいパーティー………父様に惚れ、父様の使い魔になったのがきっかけで、この私が”人の輪”に混じり、安らぎを感じるなんてね………不思議な気分……)」
首を傾げて尋ねたレンの疑問を誤魔化して答えたセオビットはかつての自分を思い出して、遠い目をしながら静かにワインを飲んでいた。
「さて……と。あたしもちょっと食べてくるわね!」
「ええ、わかりました。」
そしてエステルはクロ―ゼ達から離れた。
「えっと……確かこんな仕草でいいんだったわよね……?………うん!美味しい!さすが皇家が開くパーティーだけあって、みんなご馳走ね!」
上品な仕草で食事をしたエステルは料理の美味しさに目を輝かせた。
「あ、あの娘がエステルだよ!」
「そうなんだ……こんばんわ、エステルさん。」
そこにペルルと宙に浮く魔槍に乗った少女――リタがエステルに話しかけて来た。
「えっと……誰??」
リタに話しかけられたエステルは首を傾げた。
「フフ、初めまして。私の名はリタ。冥き途の見習い門番をしているリタ・セミフ。プリネちゃんの話だとパズモ達と契約しているそうですね?パズモやテトリ、ニルは元気にしていますか?」
「へ……?もしかして3人と知り合いなの??」
「ええ。」
エステルの疑問にリタは可愛らしい微笑みを見せて頷いた。
「そうなんだ……じゃあ、せっかくだし………パズモ!テトリ!ニル!」
そしてエステルはパズモ達を召喚した。
「フフ……久しいですわね。」
「うん、久しぶり、ニル。パズモとは本当に久しぶりね。」
(……そうね。まさかここで貴女と会うとは思わなかったわ………)
「………………
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