第58話
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全く……少しは協調性ってもんがわからないのかしら?」
ティータの説明を聞いたエステルは呆れた表情で溜息を吐いた。
「フフ……でも、アガットさん。ティータちゃんのドレス姿を褒めていましたよ。」
「えへへ。凄く似合っているって言ってもらえたよ〜。」
「へ〜………珍しく素直になったのね。……で?スチャラカ演奏家は?こんな華やかなパーティ、あいつなら間違いなく問題を起こしそうなんですけど……」
クロ―ゼとティータの話を聞いたエステルは驚いた後、ジト目になって尋ねた。
「オリビエさんならあそこの角の人と仲良く話をしているよ〜。」
「角の人……?」
ミントの言葉に首を傾げたエステルはミントが指し示した方向を見た。そこではオリビエとアムドシアスがお互いを見て、何かを会話していた。
(ア、アムドシアス!?なんでここにいるの!?)
エステルの身体の中にいたパズモはアムドシアスを見て、驚いていた。
(パズモ?知っているの?)
(ええ………かつての主――セリカの使い魔の1人だった”魔神”よ。セリカを逃がすために二度と現世に戻ってこれない”神の墓場”に残ったはずなのに………)
(へ〜……あの人も”魔神”なんだ………)
パズモの話を聞いたエステルは興味深い目でアムドシアスを見ていた。
「ほう……貴女も”美”を語るのか。」
「そういうお前も”美”を語るとはな。まあ、この我が語る”美”には劣るだろうが。」
「ほう……面白い。ならば問おう。美とは何ぞや?」
アムドシアスの言葉に不敵な笑みを浮かべたオリビエは尋ねた。
「フン。問われたのなら答えねば、ソロモンの一柱たる我の名が廃る。美とは”古”!”古”があるからこそ、今を輝かせる事ができるのだ!それ以外にどんな答えがあるのだ?」
アムドシアスは高々と言った後、不敵な笑みを浮かべてオリビエを見ていた。
「フッ、笑止……。」
アムドシアスの高々とした答えに対して、オリビエは両目を閉じて口元に笑みを浮かべた後、両目を開き高々と言った!
「真の美―――それは愛ッ!」
「……なにッ!?」
オリビエの答えを聞いたアムドシアスは驚いた!
「愛するが故に人は美を感じる!愛無き美など空しい幻に過ぎない!気高き者も、卑しき者も愛があればみな、美しいのさっ!」
「くっ、小賢しいことを……。だが、我に言わせてもらえば愛は非常に不安定なもの!愛は感情があってこそ成り立つものだ!草木等、そういった物に感情がある訳がない!そのようなものより、古代より受け継がれているものがあるからこそ、世界は美しく輝いているのだ!」
オリビエの言葉を聞いたアムドシアスは一瞬言葉を詰まらせた後、すぐに立ち
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