外伝〜獣の魔神の試練と契約〜後篇
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エステル……私は……もう………)
「後はあたし達に任せて!だから、今は休んで!」
弱々しい念話にエステルはパズモを両手ですくいあげて、心配そうな表情で言った。そしてパズモは光の玉となって、エステルの中に戻った。
「グルルルルルルルル………!」
そしてカファルーはまた、何かを溜める動作で、口にすざましい炎を収束し始めた。
「クッ………”守護天使”の名にかけて、防いで見せますわ……!」
「私もお手伝いします!」
カファルーの行動を見たニルとテトリは結界を展開しようとしたが
(……奴の攻撃は我が防ごう。ニル、テトリ。お前達は防御より攻撃に専念しろ。悔しいが我の攻撃では奴に決定打を与えられん。ならばお前達に望みを託すまでだ。)
「永恒!?」
サエラブの指示を聞いたエステルは驚いて、サエラブを見た。
「…………わかりましたわ。」
「…………はい!」
サエラブの指示にニルは重々しく頷き、テトリは真剣な表情で頷いた後、魔術の詠唱を始めた。
(獣の魔神よ……誇り高き”炎狐”の炎……思い知るがいい………!)
そしてサエラブはカファルーのように口にすざましい炎を収束し始めた!
「グオオオオオオッ!!」
そしてカファルーは口から全てを焼き尽くすような灼熱の炎を吐いた!
(”炎狐”の炎……思い知るがいい!獄炎の大渦!!)
自分達に襲いかかる炎をサエラブは口からすざましい獄炎の渦を吐いて、対抗した!カファルーの炎とサエラブの炎はぶつかりあい拮抗していたが、じょじょにカファルーの炎が圧していた。しかし
(”炎狐”を……舐めるなあっ!!)
サエラブは自らに気合を入れ、さらに炎の威力を強めてカファルーの炎を圧し戻し、カファルーの口にカファルーが吐いた炎ごと自分の炎を命中させた!
「グオッ!?」
自分の口に炎が命中した事によってカファルーは驚き、のけ反った!
(グッ……………)
一方炎を吐き終わったサエラブは力を使い果たしたかのように、弱った様子でふら付いた後、地面に倒れた!
「永恒!しっかりして!」
(フッ………勝利への布石は打った…………後は任せたぞ…………)
そしてサエラブは不敵な笑みを浮かべた後、パズモと同じように光の玉となって、エステルの身体の中に戻った。一方魔術の詠唱をしていたニルとテトリは自分達の足元に巨大な魔法陣を展開して、それぞれ”昇格”した事によって使えるようになった禁じられし魔術――大魔術を放った!
「そは忌むべき俸命にして偽印の使徒!深遠の淵へ帰れ!招かれざる者よ!」
ニルの詠唱によって、カファルーの頭上に光が収束し
「我は命ず!汝、悠久の時、妖教の賛歌を混濁たる瞳で見続けよ
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