第一章〜特務支援課〜 第1話
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が。」
ランディの話を聞いて国際的にも有名なクロスベルの劇団―――”アルカンシェル”の新作の公開の時が近い事にエリィは気づいた。
「『金の太陽 銀の月』だな。俺もチケット取りたかったんだがあいにく来月分が全部完売でよ〜。再来月の公演のB席がやっと取れたくらいだったぜ。」
「”アルカンシェル”というのはそこまでの人気なんですか……確かに看板スターのイリア・プラティエといえば超が付く程の有名人ですけど。」
人気の劇団の新作のチケットがすぐに取れなかった上席もあまりいい場所じゃない事にランディが残念がっている中、ランディの説明を聞いたティオは”アルカンシェル”の人気の高さに目を丸くした。
「そういえば、アルカンシェルの演目は見た事があるけど……イリア・プラティエの舞台は俺も見た事がないんだよな。」
「やれやれ、不憫な事だねぇ。―――この世には2種類の人間がいる。イリア・プラティエの舞台を見た者とそうでない者だ――――byランディ・オルランド。」
ロイドの話を聞いたランディは溜息を吐いた後自慢げに語った。
「そんな大げさな……」
「ふふ、でも確かに凄いわよ。何て言うか……一度、演技を目にしてしまったら魂が鷲掴みにされてしまうような……この世に”天才”がいるとすれば彼女は間違いなくその一人でしょうね。」
「へえ………(”天才”か………ハハ、あの二人を思い出すな。)」
エリィの話を聞いたロイドは”影の国”で出会った奇妙な関係であった幼い双子の姉妹を思い出した。
「……少し興味が出てきました。しかし、最近回ってくる仕事が妙に多いとは思いましたが……それも原因の一つでしょうか?」
「まあ、クロスベルの創立記念祭とアルカンシェルの新作のお披露目が丁度重なってしまったから……例年よりも警察の業務が忙しくなっているんでしょうね。」
「ま、こっちに回ってくるのはもっぱら雑用ばっかりだけどなァ。」
「まあまあ。それでも一番最初よりは責任のある仕事も来ているしさ。クロスベルタイムズでも皮肉っぽくは書かれなくなったし。」
愚痴を言うランディを苦笑しながら諫めの言葉を送ったロイドは当時の自分達と今の自分達の状況を比べた。
「……それでも、いまだに遊撃士とは比較されていますが。特に、あのエステルさんたちと………」
しかしジト目になったティオの指摘を聞いたロイドはランディやエリィと共に冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「はあ……そうなんだよな。あっちは二人だけなのに何であそこまで活躍できるんだ?」
「他の遊撃士と連携しているから効率的に動けているのかも……私達は4人だけど他の課のバックアップはないし……」
「いや、見た所鍵はあのヨシュアっ
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