第56話
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…」
「やれやれ……このぐらいでおじげづいていたら、ユイドラが低く見られるわよ?」
「そうですよ、ウィル。今の貴方は昔と違って、ユイドラを代表する領主なのですから。」
たくさんの視線を受けておじげづいているウィルにエリザスレインは呆れた表情をして指摘し、セラウィも同意した。
「ウィル。さっさと決めちゃってよ。」
「……ハア…………わかったよ。…………………」
エヴリーヌに言われたウィルは溜息を吐いた後、少しの間目を閉じて考えた後、目を開いて言った。
「……”エスぺランサー”。それでどうだい?」
「”エスぺランサー”?何か意味があるの??」
ウィルが言った言葉に首を傾げたミントは尋ねた。
「……古代語の意味で”希望を拓くもの”です。フフ、こんな良い名前を思い付くなんて、さすがはウィルですね。」
「あはは……思い付いたというか、なんとなくその剣にはその名前が思い浮かんで、その名前であるべきのような気がしたんだよね………」
セラウィに微笑みかけられたウィルは苦笑しながら答えた。
「だったら、最初からその名前を言って渡せばよかったものを………」
ウィルの答えを聞いたエリザスレインは呆れた表情でウィルを見ていた。
「”希望を拓くもの”………うん!この剣の名前……”エスぺランサー”でいいと思う!ミント、この剣の名の通り、この剣と一緒にママ達の未来を……希望を”拓く”!」
「ミント…………」
嬉しそうに言うミントの言葉を聞いたエステルは感動した表情でミントを見ていた。
「………その剣には我が母、シルフィアが残した聖なる魔力が込められている。その剣を与えると同時にミント・ブライト。君には”ルーハンス”の名を授ける!」
「え?」
シルヴァンの言葉にミントは訳がわからず、首を傾げたが
「う、嘘!?”ルーハンス”!?その名前ってリフィアが尊敬している人であり、軍神から破門され、処罰によって”神核”を失って逝った”メンフィルの守護神”と称えられたシルフィア様の名前なんじゃ……」
「ん?なぜ、エステルがシルフィア様の事をそこまで知っている…………?余はそこまで話した事はないはずだが………なるほど、ラピスとリンの記憶か。」
エステルが驚いて口を開き、エステルの言葉を聞いて首を傾げたリフィアだったがエステルがラピスとリンの記憶を受け継いでいる事を思い出し、納得した。また、その様子を見守っていた周囲の人物達もざわめき始めた。
「皆、落ち着け。」
ざわめき始めた広間だったが、シルヴァンの言葉を聞き、広間は静寂に包まれた。
「………我が母、シルフィアは父を支え、そして民の為に常に戦い続けた。………ミント。君も我が母
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