第52話
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エリィさん。貴女に通信が来ていますよ。」
エリィと学んでいたシスター――リースは通信で少し話した後、エリィを呼んだ。
「私ですか?はい。」
リースに呼ばれたエリィは首を傾げた後、通信器を手にとった。
「はい、エリィ・マグダエルです。…………まあ……お祖父様……お久しぶりです。」
エリィは通信の相手を知ると懐かしそうな表情をして、話し始めた。
「それで、今日はどうなされたのですか?………え?お、お姉様が!?」
「?」
驚きの表情で急に声を上げたエリィを見て、リースは首を傾げた。
「そ、それでお相手はどのような方で……?………ええっ!?ほ、本当なのですか………?………ええ……はい。…………その……本当に大丈夫なのでしょうか……?………………」
通信の相手から何かを伝えられたエリィは思わず大きな声をあげた後、恐る恐るの様子で会話をしていた。
(一体どうしたのでしょう。いつものエリィさんではありませんね……)
「は、はい。……はい。………わかりました。その日にロレントの大使館に向かえばいいのですね?……失礼します。」
そしてエリィは驚きの表情のまま、通信器を戻した。
「エリィさん、一体何があったのですか?」
「それが……姉が結婚する事になりまして……」
リースに尋ねられたエリィは通信の会話の内容を自分自身、未だ信じられない表情をしながら話した。
「まあ……おめでとうございます。エリィさんのお姉様といいますと、確かメンフィル大使館に勤めていると聞きましたが………」
「はい。私にとってお祖父さま以外ではたった一人の残された家族です。」
「そうだったのですか……それで先ほどの話の続きになるのですが、お相手はどんな方なのですか?メンフィル大使館に勤めているのですから、お相手はもしかして”闇夜の眷属”なのですか?」
「は、はあ………お姉様のお相手は確かに”闇夜の眷属”である事に間違いはないのですが………」
リースに尋ねられたエリィは言葉を濁すような言い方で答えた。
「?やけに引っ掛かる言い方のようですが……一体どうしたのですか?」
「その……相手の方が私達のような一般人に広く知れ渡っている方で、下手をすればクロスベルの政治に影響が出る恐れもあるので、あまり他言する訳にもいきませんので…………あの。誰にも言わない事を約束してくれないでしょうか?」
「……空の女神に誓い、この場で聞いた事は私の胸にしまっておきます。」
エリィに言われたリースはその場で祈った後、エリィを見た。
「ありがとうございます。お姉様のお相手なのですが……………………………メンフィル大使、リウイ・マーシルン様です。」
「えっ!エ
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