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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
外伝〜闇王の怒り〜
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の様子を見たシェラザードは驚いて声をあげた。



「………お願い。2人が……そしてイリーナ様が愛した元の貴方に戻って、リウイ。眠らされたプリネやそして………今は貴方の傍にいないイリーナ様も絶対そう思っている。」

ルシオラが消えた後、エステルは元の姿になり、凛とした表情でリウイを見て言った。

「……………………………………………………………」

エステルの願いに答えたのか、リウイは少しの間目を閉じて黙った後、レイピアを鞘に戻した。

「リウイ様!」

そこに慌てた様子のルースがリウイに近付いて来た。

「………ルースか。どうした。」

「ハッ!ペテレーネ殿より火急のお知らせです!眠らされたお2人の意識が戻り、ただちに戻って来て欲しいとの事です!」

「………そうか。2人が目覚めた以上、もうここに用はない。兵達を引き揚げさせろ。」

「ハッ!」

リウイの指示に敬礼して答えたルースはその場から去った。そしてリウイはエステルを見て静かに言った。

「………………”魔”に堕ちようとした俺を止めてくれた事……感謝する。この礼は近い内、必ずする………」

エステルにお礼を言ったリウイは外套を翻し、エステル達から去って行った。

(チッ!後少しでリウイが闇の魔王となれたものを……!あの小娘が………人間の分際で……!)

一連の流れを赤髪と茶色の瞳を持つワイスマンはエステルを憎そうな表情で見ていたその時

「!?何者!ティルワンの闇界!!」

「………水よ、行けっ!」

ワイスマンの気配に気付いたセオビットとマーリオンがそれぞれ魔術をワイスマンが隠れている場所に放った!

「チッ!」

攻撃に気付いたワイスマンは舌打ちをして、その場から転移して消えた。

「………逃げられたわね。まあ、いいわ。もうここには用はないし、父様達を追うわよ。」

「はい。……エステルさん……ご主人様を止めてくれて……本当に………ありがとうございました……」

そしてセオビットとマーリオンも去って行ったリウイを追い、その場から去った。



その後エステル達は報告の為にギルドに戻った。ロレントに戻ると既に霧は晴れ、昏睡していた市民達も眼を覚ました…………









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