暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第231話 最強姉妹
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 恥ずかしかったけれど、それでも……よかった方だった。だけど、後半部分は………。

「《絶剣》と《剣聖》に一泡吹かせてやれー、バーサク姉妹!」
治癒師(ヒーラー)やめちまえー、歌姫(ディーヴァ)は……癒されるからありで! 付与(エンチャント)より、そっちの方が力が出るから!! 今度また、歌ってーーっ」

 レイナの方が人気がやや出てきているんだけれど……、最終的には。

「ってか、なんで前衛選ばなかったんだよー、2人ともー!」
「バーサクヒーラー!」
「バーサクソンガー!」

「「「ツイン・バーサーカーっ!!」」」

 不名誉極まりない二つ名が周囲の歓声と共に、この場に渦巻いてしまったんだ。

「ぅぅぅ………」
「閃光の方が…………まだ…………」

 いたたまれなくなってしまい、顔を覆う二人。
 そんな事情はつゆ知らずな、絶剣と剣聖の2人。と言うより、一体どっちが絶剣で、どっちが剣聖なのか、判らなかったのだが、その疑問は直ぐに解消された。

『絶剣も、頑張れよーー』

 と、その容姿から 明らかに腕試しより、ファンになりそうな勢いのプレイヤーも多いから、少なからず彼女達への声援もあったのだ。

 《絶剣》の方に反応したのは、第一印象、元気いっぱい! な感じの闇妖精族(プーカ)の少女。
 《剣聖》の方に反応したのは、物静かでお淑やかな印象の猫妖精族(ケットシー)の少女だった。

 本当に実に対照的な2人であり、闇妖精族(プーカ)の彼女は、にこやかにピースサインを向けていたかと思えば、猫妖精族(ケットシー)の彼女は、少々恥ずかしそうだけれど、丁寧に、優雅に、と言った様子だった。

 暫く見てみると、この2人も姉妹関係の様に見えてしまうのは皆同じ気持ちだろう。


――……おてんばな妹を、しっかりものの姉が面倒を見る。


 アスナとレイナの姉妹とはちょっとばかり違う所があるが、それでも こちら側も実に理想的である。

「えっへへー、オッケー! それにしても、タッグの二連戦は初めてだねー?」
「ええ。楽しみね。じゃあ、簡単なルールを決めましょうか?」

 にこっ、と笑いつつ、承諾した様で、指をパチン、と鳴らす少女。そして、手招きをしてバトルの詳細を決め様としていた。デュエル形式、と言う訳ではない。システム的制限ではなく、任意決定のモノだ。

「えーと、ルールはありあり、でいいのかな?」
「うんうん」

 アスナがそれを訊くと、2人は示し合わせた様に、頷いていた。

「うん勿論。魔法もアイテムもばんばん使っていいよ。ボクと《姉ちゃん》は――」

 にこっ と笑いかけると、お互いに腰に差した剣の柄を数度、叩くと言った。

(これ)だけ――だ
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