暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第231話 最強姉妹
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分の望んだ姿になるには、生成をし直さなければならない。手間も金額もかかってしまうから、あまり好ましくないのだ。(因みに、皆のアバターは殆ど現実のモノと変わらないのは実に幸運だと言えるだろう)

 だから、決して現実と今の姿がリンクしている訳ではないのだが……、あの2人 《絶剣》と《剣聖》の2人の仕草、そして 声は、それが実年齢に即した姿であると。そして、現実でも、ああやって気にかけているんだと。……姉妹か、それ程仲の良い間柄なのだと信じたくなる程のナチュラルさだった。

 そして、次の対戦者を募集中の所。
 周囲からは、

『お前行けよ』
『やだよ、即死だよ』

 等のチャリ取りが聴こえてくるだけで、なかなか名乗り出るものはいなかった。先程の100人抜き〜的な声が結構答えているのだろうか。

 そこで、今度はリズがアスナの脇を肘で突く。

「ほら、レイもいってるじゃん? 行きなさいよ」
「うんっ、頑張ろ、お姉ちゃん!」
「えっ、で、でも ちょっと、気合入れ直さないと……」

 アスナは、レイナと違って消極的だった。あの2人の容姿を見たから、と言う理由もあるだろう。……因みに、レイナが気合が入っているのは、先程のリュウキとのやり取り、レイナにとっては、最高の激励があったから、と言うのは別の話。後々に アスナがキリトにボヤくのも別の話、と言うより後々の話である。

「なーに、妹が気合充分だっていうのに、姉が情けないこと言ってんのよ。それに、そんなもんあのコ達と一合撃ちあったら、バリバリ充分入るって。さ、行った行った!」
「わっ」

 どすん、と背中を押されて、アスナは数歩つんのめりながら進み出た。
 レイナは、軽く皆に手を振って アスナに続いた。

 アスナは転びそうになるのを、何とか翅を広げて回避。レイナはアスナの手を取って、支えた。何だかいつもとは実に対照的な2人であるが、こういう時があっても良いだろう、と他のメンバーはにこやかに笑っていた。
 そして、丁度お色直し? を終えた2人とアスナとレイナの目がしっかりと合った。

「あ、お姉さん達。やる?」
「初めまして、よろしくお願いします」

 本当に随分と対照的な2人だなぁ、と思いつつも、アスナとレイナは頷いた。

「えーと、じゃあ、やろうかな」
「こちらこそー、宜しくねっ」

 最初に考えていた絶剣と剣聖のイメージが完全に払拭しきれていない様で、やっぱり毒気を抜け切れてない様子のアスナ。対照的に、やる気マンマンなレイナ。

 そんなこんなしてる所で、周囲から一斉に歓声が沸き起こった。

「おおお、アスナとレイナだ!」
「最強姉妹!!」
「月例大会の表彰台常連の底力、みせてやれーーっ」

 最初の方は……、まだよかった。
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