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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第231話 最強姉妹
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て、ユウキとの距離をほとんど詰めた瞬間、鋭角に軌道を折りレイピアを突き立てた、
交差
(
クロス
)
させる様に、放つ細剣単発技《リニアー》
それは、あの世界、SAOで必殺とも呼べる業へと昇華させた物。ALOに来ても研鑽を積み続けてきた必中の業だ。と、説明はしたのだが、実は厳密に言えば違う。無闇矢鱈にソードスキルを放てば、遅延時間が発生し、不利になりえるから、これは
通常
(
デフォルト
)
技。
つまり、リニアーに似せた、ただの単発の突きだ。ソードスキルに比べたら威力は当然ながら落ちるが、速度は決して落ちない。
それは、どんな屈強な鎧も、どんなモンスターの硬質な鱗や皮膚も貫いてきた獰猛な連携技。
――先手は貰ったっ!
恐らく2人が同様に思っただろう。
だが。
「ユウ」
瞬きすら許されない刹那の瞬間。声が聞こえた気がした。
そして、その次の瞬間には、渾身の突きが弾かれた。
「「なっ!?」」
2人の突きが交差した瞬間に、斬り上げをされ、2人の剣が上へ弾かれたのだ。完璧なタイミングでの
弾き
(
パリィ
)
。驚く所はその正確さではなく――、弾いたのは、狙った《ユウキ》ではなく、《ラン》の方だった、と言う事実だ。
そして、ランが剣を弾いたその息つく暇もなく、ユウキがランを躱し、レイナを狙う。黒曜石の剣が、レイナの胸部分を切り裂こうとした、が。
「レイっ!!」
咄嗟にアスナは、レイナの襟首を ぐいっ、と掴みあげると、後方へ向かって投げる。
レイナも、アスナの
筋力
(
STR
)
に合わせて、咄嗟に地を蹴っていて、後方宙返りをしつつ、着地。何とか直撃をする事なく、回避する事が出来た。
……
直撃
(
クリーンヒット
)
こそは、されていないが 胸元に斜めラインの薄いダメージエフェクトは出来ている。丁度、掠めた様だった。
そして、残されたのはアスナ。
兎に角、距離を取ろうとしたのだが、今度は ユウキの方ではなく、先程攻撃を弾いたランが、自分の懐深くにまで急接近していた。
その刹那、アスナの頭は急速に回転し、驚愕する。
『一体いつの間に、スイッチをっ!?』
そう思っても無理はない程の速度、そしてあまりの急接近。
驚きのあまり、思わず足を取られてしまって、バランスを崩して後方のめりに倒れそうになってしまった。が、それが功を呼び、僅かに攻撃範囲の外だった為、アスナも胸元に僅かな傷を作ったものの、直撃《クリーンヒット》はしておらず、ダメージは最小限度に止めていた。
この時、アスナとレイナ、そして その2人の腕前を知っているメンバーは全員、元々知っていた者を含めて、改めて思った事だろう。
―――強い、と。
そんな中で、誰もが息を飲む展開
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