暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第231話 最強姉妹
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 色々と一悶着あったが、気を取り直して一行は横一列で低空で飛行し、名も無き小島の中央を目指した。梢の連なりが途切れると、直ぐに大きな丘が視界に入る。
 その頂上には、まるで世界樹イグドラシルの小型版の様な立派な樹が四方に枝を伸ばしていた。

――この樹も、数十年、数百年、もしくは数千年後には、あの世界樹(イグドラシル)の様になるのかもしれない。

 と、仮想世界である事を忘れてしみじみ思い浮かべると、樹を目指して、更に速度をあげて飛び続ける。

 その樹の根本には、もう沢山のプレイヤー達が集まっている様で、大きな輪を作っていた。どうやら、既にデュエルは始まっている様で、離れていても、声援が津波の様に揺れながら届いてくる。

 数秒後に、その輪から少し離れた空きスペースに到着すると、翅を畳み歩いて輪の切れ目に入っていった。

「おんやー、珍しい。どうやら、タッグ戦してるみたいね?」
「ですねー」
「ん。みたいね」

 リズが、辺を見渡して、そう呟き、リーファとシノンが同意していた。どうやら、ここの上空で戦っている様であり、鍔迫り合いの様な衝撃音も聞こえてくる。タッグ戦をしている事が判ったのは、当然だ。通常の1対1の対戦であれば、《絶剣》か若しくは《剣聖》が、樹の丁度根元付近に待機していて、デュエルが終わるのを待っている筈なのだ。
 だけど、その定位置には誰もいない。――つまり、今2人とも戦っていると言う事。

「信じられませんよねー? あの2人とタッグ戦するなんて……」
「うぐっ……、わ、悪かったってば」

 シリカがジト目で、リズを見てる。……どうやら、まだまだ根に持っている様子で、リズもいい加減 からかう様な返答はせずに、謝っていた。シノンはややしょぼくれてしまったシリカの頭を軽く撫でていて、その時だった。


「「―――――あぁぁぁぁぁぁぁぁ」」


 と、なんとも情けない悲鳴と共に、2人のプレイヤーが落下してきたのだ。
 1人がまず落下し、まるでギャグ漫画の様に、落下の衝撃で人型の穴を作ると、2人目が、丁度交錯する様に、落下して、?の字が地面に出来上がっていた。

 あまりの突然な事に、呆気にとられるレイナとアスナ。
 そうこうしている間に、穴から にゅっ…… と、手が出てきて、我先に我先にー と這い出てきた2人組。どうやら、その容姿から火妖精族(サラマンダー)槍使い(ランサー)だった。……武器が判った理由は、2人から少し遅れて 落ちてきて地面に突き刺さった為だ。

 2人は、衝撃で少々頭が揺れるのを懸命に我慢すると、殆ど同時に両手をあげて大声で喚いた。

「ま、参ったー!!」
「降参ーーこーさんーー!!」

 大声で白旗を振る様に言うと、次はハモった。

「「リザ
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