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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
第41話
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するなんて、誰も思わなかったし……」

「レンちゃんは一体何を考えてこんな事をしたんだろうね……」

謝罪するエルナンをエステルは慌てた様子で声をかけ、ティータは不安そうな表情で呟いた。

「ティータ……もう、元気出しなさいよ!今度会ったら、絶対にあの子に事情を聞きだしてやるわ!」

「ふえっ……?」

「ママ……?」

エステルの言葉にティータやミントは首を傾げた。

「だって、レンはプリネの妹なんでしょ?だったら、普段はロレントのメンフィル大使館にいる可能性がかなり高いわ。メンフィルの王様達の話だとプリネ達も帰って来ているようだし、事情を話してレンにあわせてもらって、今回の件を怒って、そしてなんでこんな真似をするか絶対に聞きだしてやるわ!」

「お、お姉ちゃん……。うんっ、そうだよね!」

「ふふ……さすがエステルさん。」

「うんうん、その意気だよ!」

エステルの心強い言葉にティータは明るい表情をし、クロ―ゼは微笑み、アネラスは嬉しそうに頷いた。

「フッ、気持ちいいくらいのあっぱれな前向きさだねぇ。」

「ったく……軽く言ってんじゃねえぞ。ガキとは言え、相手は王族なんだからな。」

「ふふ、いいじゃないの。これがエステルなんだから。」

オリビエは感心し、アガットは呆れ、シェラザードは微笑んでエステルを見た。

「こういう前向きさは旦那以上かもしれんなぁ。」

ジンは口元に笑みを浮かべて感心していた。

「うーん、ええなあ。ますます惚れてしまいそうや。」

その時、ケビンがギルドに入って来た。



「あ……!」

「ケビン神父。お待ちしていましたよ。」

ケビンの登場にエステルは驚き、エルナンは笑顔で出迎えた。

「やー、遅れてスンマセン。今までカラント大司教にこっぴどく説教されてましてなぁ。それで遅れてしまったんですわ。」

「………………………………」

苦笑しながら事情を説明するケビンをエステルはじっと見た。

「どした?オレの顔に何かついとる?」

「あのー、今更といえば今更な質問なんですけど……。結局ケビンさんって何者なの?」

「ええ、それがあったわね。あたしたちも結局、はぐらかされたままだわ。」

「もちろん普通の神父さんじゃないんですよね?」

首を傾げているケビンにエステルはジト目で睨んで正体を尋ね、エステルに続くようにシェラザードやアネラスも尋ねた。

「そやな……。改めて自己紹介しようかな。―――七耀教会『星杯騎士団』に所属するケビン・グラハム神父や。以後、よろしく頼みますわ。」

「『星杯騎士団』……?」

ケビンが名乗った時、言った組織名がわからなかったエステルは首を傾げた。


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