第41話
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ネさん達と違って、耳が尖っている訳でもないし……」
シェラザードの話を聞いたエステルは納得し、ミントはレンがプリネ達”闇夜の眷属”の特徴がなかった事を言った。
「それより、あの娘が何を考えて、今回の真似をしたかを考えるべきだな。」
「ええ。それにしても、徹底的に振り回してくれたわね。カノーネに『ゴスペル』もどきを渡して戦車を使った再決起を唆したのもあの子だったみたいだし……」
「各方面に脅迫状を送ったのもあのガキだったらしいな……。一体何のためだったんだ?」
ジンの言葉に頷いたシェラザードやアガットは真剣な表情で考え込んだ。
「なんとなく、だけど……。そうした方が面白そうだったからじゃないかな?」
「なに……?」
そして唐突に呟いたエステルの言葉にアガットは首を傾げた。
「レンは今回の件を『お茶会』に見立ててたわ。そしてあたしたちを含めた大勢の人間を参加させるために色々と準備して招待した……。そんな気がするのよね。あたし達の事もメンフィルの情報部みたい所から、手に入れたんじゃないかな。」
「……マジかよ。脅迫状の一件があったから王都に来たのは確かだが……」
「レ、レンちゃんって一体………」
エステルの推測にアガットやティータは驚いていた。
「ふむ、あの仔猫ちゃんならそのくらいはやりかねないね。ボクたちを眠らせた睡眠薬の量もコントロールしていたみたいだし。」
「……アーライナ教は治療薬以外にもさまざまな薬を扱っていると聞きます。アーライナ教のトップであるペテレーネ様ならそういった薬の調合の仕方も知っているでしょうから、きっとペテレーネ様から教わったのでしょうね……」
オリビエの話に続くようにクロ―ゼも頷いて答えた。
「ちょうど俺たちがあのタイミングで波止場に到着できるようにだな……。ふざけたマネしやがって……」
「えっと、やっぱりみんなあの子に眠らされちゃったわけ?」
怒りを抑えている様子のアガットを見てエステルは仲間達に尋ねた。
「ええ……恐らく。レンちゃんが百貨店で買ってきたクッキーを頂いた直後でしたから……」
エステルの疑問にクロ―ゼは不安そうな表情で頷いた。
「しかし……痛い失態だったな。彼女が殺すつもりで毒でも使われていたら全員死んでいたのかもしれん。」
「あ……」
「いえ、それに関しては私の失態です。皆さんをバックアップする身としてもう少し気を付けるべきでした。本当に申しわけありません。」
真剣な表情で語るジンの言葉を聞いたエステルは呆け、エルナンはエステル達に謝罪した。
「や、やだな、エルナンさん。今回ばかりはあたしたち全員の責任だと思う。まさかレンがメンフィルの皇女であんな事を
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