第39話
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ーネをユリアは訝しがって尋ねた。
「相変わらずね、ユリア……。真っ直ぐで凛とした気性は士官学校の頃のまま……。昔から顔を合わせるたびにいがみ合ってきたけれど……。わたくし、あなたのそういう所は決して嫌いではなかったわ。」
「カノーネ……それは私の方も同じだ。」
「でもね……。リシャール閣下の解放を邪魔するなら容赦しないわ!」
「!!仕方ない……。1番、2番共に発射用意!戦車の足を止めるぞ!」
カノーネの固い決意に説得を諦めたユリアは親衛隊員達に指示をした。
「イエス・マム!」
親衛隊員達が導力榴弾砲にエネルギーを充填し始めた。
「撃て――」
ユリアが号令したその時、オルグイユに装着されてあった『ゴスペル』によく似た物が妖しく輝き、ユリア達の周りの導力が全て停止した。
「な……!?」
「だ、だめです!機能停止しました!」
「くっ……導力停止現象か!?だが、そんな事をすれば肝心の戦車だって……」
導力が停止した事に焦ったユリアはオルグイユを見たその時、オルグイユは動き始めた!
「ば、馬鹿な!どうして動ける!?」
そしてオルグイユは砲弾や高出力の導力を放って導力榴弾砲を破壊した!
「なっ……」
さらにオルグイユは銃弾をユリア達に向けて連射して放った!
「うおっ……!?」
銃弾を受けたユリア達は傷つき、跪いた。
「周囲の導力器を停止しながらも接続した機体は動かせるユニット……。うふふ……予想以上の力ですわね。」
「くっ、カノーネ……。その『ゴスペル』はいったい……」
「うふふ、正確には違うけどある筋から入手したのよ。『実験』を手伝うのと引き換えにね。」
「な、なによあれ!?」
「新型ゴスペルに限りなく似たオーブメントの実験……!こ、こんな形でやるなんて!それにしても『結社』以外でどこの組織があんな物を作ったのよ!?」
一方オルグイユを追い掛けて、到着し、状況を見たシェラザードとエステルは驚いた。
「ちっ……マズイな。アレが動いている間はアーツの類も使えへん。こうなったら……奥の手を使うしかなさそうや」
「へっ……!?」
ケビンが呟いた言葉に2人は驚き、ケビンを見た。
「エステルちゃん、シェラの姐さん。今からやる事が成功すれば少しの間だけあのオーブメントを停止させることができるかもしれん。そのスキに戦車を足止めするで。」
「なんですって!?」
「そ、そんなことできるの!?」
ケビンの提案に2人は驚いた。
「確率は五分と五分……。せいぜい2人とも女神達に祈っといてくれ。」
そしてケビンは懐から杖を出した。
「あ……それって確か!?」
エステルは見覚
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