第38話
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いえば『お茶会』って特務兵の残党の話が出たときにエルナンさんが言ってたような……。……って、ケビンさん。さっき手紙を読んだとき、『やっぱり王都やったか』とか言ってなかった?」
「なんや、聞こえてたんか。んー、実はちょっとした事情があるんやけど……」
「……その事情はあたしから説明させてもらうわ。」
ケビンが事情を話そうとしたその時、シェラザードが下から上がって来た。
「お、ナイスタイミング!」
「へ……シェ、シェラ姉!?」
「久しぶりね、エステル。ずいぶん大変なことになっているみたいじゃない?しかしケビンさん。お互い間に合わなかったみたいね。」
「ええ、面目ないですわ。」
「ど、どうしてシェラ姉がここに……。それになんでケビンさんと話が通じちゃってるわけ!?」
ケビンと知り合いの様子のシェラザードに驚いたエステルは尋ねた。
「あたしとアネラスが特務兵のアジトを発見したのは聞いていると思うんだけど……。ちょうどその時、この人と知り合ってね。消えた残党の捜索に今まで協力してもらってたのよ」
「そ、そっか……。だから事情に詳しかったんだ。」
「へへ、そういうことや。」
「シェラ先輩!」
その時、アネラスも走って上がって来た。
「あ、アネラスさん!?」
「エステルちゃん!よかった、無事だったんだ!それにケビンさんもこっちに来てたんですね!?」
「ああ、オレの方も間に合わへんかったけどな。」
「で、下の通信器はどうだった?」
「駄目です……。パーツが抜き取られたらしくてすぐには使えそうにありません。」
「とすると……」
アネラスの報告を聞いたシェラザードは3階に備え付けて合った予備の通信器を調べた。
「駄目ね、こっちも同じだわ。」
「それって……『敵』が壊したってこと?」
「間違いないわ。一体、何を狙ってこんな事をしたのか……」
「そうだ、シェラ姉!この置手紙なんだけど……」
そしてエステルはシェラザード達に手紙を見せて、事情を説明した。
「『お茶会』……。ようやく全てが繋がったわね。その子と公爵を掠ったのは特務兵の残党に間違いないわ。しかも背後には『身喰らう蛇』以外の組織がいるはずよ。」
「うん、あたしたちも変な機械に襲われたし………って、『身喰らう蛇』以外の組織ってどういう事!?」
シェラザードの話を聞いたエステルは驚いて尋ねた。
「もう、知っているでしょうけど、あたし達も『結社』の『執行者』――カンパネルラに会ったわ。で、奴はこう言ったのよ。『今回の件に関しては結社は関わっていない』って。」
「あ、あんですって〜!?」
「今はとにかく、『お茶会』が開かれ
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