90話 仇討
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たちは打ち返す!不気味だ、ダメージが私に殆ど無いんだから。でもふと気づいたらククールもゼシカもドルマゲスと戦っていて、エルトはかなり追い込まれていて、ヤンガスは壁にたたきつけられていて……どういうこと?私だけ手加減してみんなを先に殺そうっていうんだろうか!
「……やはり他人と分かっていてもよく似ていますねぇ」
猫なで声が私の耳元に囁かれる。瞬間的に切り捨てればなんと避けもしなかったドルマゲスは真っ二つ。そのまま魔物と同様青い光に包まれて消えたドルマゲス。……どういうこと?何がしたいんだろう。
ヤンガスの加勢に行く。ヤンガスを相手取っていたドルマゲスもすぐに倒せた。ククールを助けた。背後から切り倒すことが出来た。ゼシカはかなりダメージを受けていたけどククールがゼシカを回復している間に私がいればドルマゲスは蜂の巣に出来たし、エルトと加勢に行ったヤンガスがぼろぼろにされた時も私が叩きこめばドルマゲスは消えた。
嫌な予感がする。ドルマゲスは、いくら万全じゃなくてもこんなに弱いはずがない。
ククールがベホマラーを唱えて全員の傷を癒やした時……五人のドルマゲスが倒れた場所が不気味に光り始めた。みんなで背を預け合えば、自ずと追いつめられた場所は広間の中心……。ああ、嫌な予感が止まらない!皆だって分かってるはず。でもどうすることも……。光は青から紫、紫から黒、黒はまた紫になって、気味の悪い光はどんどん、強くなっていく……!
突如、ドルマゲスの赤黒い血を浴びた剣が、強い力で引っ張られる。剣は私自身のようなもの、当然その程度のことで離さなかった私は……剣ごと引っ張られることになってしまった。ククールが私の腕を掴もうとする。……叶わない。剣を離そうとする。手が、剣から離れない!魔法を封じる金属でできた剣が操られたってこと?そんなことって、ありえるのか!でも、ドルマゲスにはそれが出来る……?
ああ、首が。古い傷の場所が熱い。見えない右目が痛い。必死の皆に手を伸ばすことも、不思議とできなくなっていた。力が抜ける。剣ごと空中に吊り下げられて、ドルマゲスの五つの光がどんどん私に迫って、あの杖が私の前に、浮かんで。
『ワタシニシタガエ』
耳元でドルマゲスの声がする。言葉の意味が理解できない。光が私の身体に触れる。不思議と、懐かしいと思えた。不気味な紋章が呪いから身を守る時みたいに現れて光を拒絶している。ということは、見た目の通り有害な光なんだろう。
『私ニ従エ』
不気味な高い声で繰り返される。何度も、何度も繰り返される。エルトたちは……茨に襲われている。あれ……光になったはずのドルマゲスが杖を持ってエルトたちに茨の呪いをかけて……?本能が、エルトたちを呪ったドルマゲスは分身にすぎないと告げている。さっきと同じ
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