暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110話:『星々(れきし)』(中編)
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双方自らの想いを譲るつもりはない。片や自らを確立した存在へとする為、片やもう一つの存在を認め共に戦う為。
まるで水と油のような双方の想いは、二振りの剣に乗せられ繰り出される。
「…無理だ、無駄な努力だそれは! この戦いはお前≠ニ俺≠フどちらかが消える戦いだ! それは決して変わらない!」
「否、必ず別の道がある筈さ! 俺達≠ェ共に戦える道が!」
「そんなもの、何処にもありはしない!」
再び鍔迫り合いのようになり、お互いの仮面が眼前に迫る。否、既に衝突し少し鈍い音を立てた。
男は言う、これは決められた結末だ。どちらかの精神でしか、この力は使えない、と。
強い拒絶、激しい反論。しかし彼は決意を持って返す―――そうだとしても、と。
「―――俺は破壊者≠セ。そんな勝手な
規定
(
ルール
)
、俺が破壊して…塗り替えて≠竄驕I」
その言葉と共に、彼は相手の剣を宙へと打ち上げた。
衝撃で数歩下がる男。すぐに前を見据えるが、目の前の彼は既に次の行動を起こしていた。
「おおぉぉぉぉぉ!」
赤い稲妻のような線を纏い、両足による乱舞が繰り出される。
男はそれを両腕でいなしながら防いでいたが、全ては防ぎきれず途中で頭部へと蹴りを受けてしまう。
そこから先は、嵐のような連続蹴りが続いた。
そんな中、男は思う。お前≠ノわかってもらうには、どうすればいいのだろう、と。
頑なに拒むお前≠ェ信じるには、何が足りないのだろうか、と。
その答えは、白銀のマフラーをなびかせるこの風が知っている。そんな確信めいた何かが、彼の中にはあった。
『―――男の仕事の八割は決断だ、そっから先はおまけみたいな物だ』
数多の星々が輝き、世界を照らす。そんな中右側から帽子を被った青年が現れ、円を描くように歩き始める。
『これは俺の大切な人から学んだ言葉だ』
『―――でも、僕らは罪を犯した』
ソフト帽を手で押さえながら歩く青年、その反対側から別の青年が逆さまの状態で現れた。
緑色のノースリーブのパーカー、長袖のボーダー。少しぼさぼさの髪はクリップで止められた、何処か個性的な身なり。その手には分厚い本が。
そんな彼は先程の帽子の青年と同じように、円を描くように周りを歩き始めた。
『僕は自ら考えることをせず、ただ流されるまま生きてきた=c』
『俺は言いつけを守らずに自分勝手な判断をして=A大切な人を犠牲にしちまった』
これらが自分達の罪だ、と述べる二人。本を持っていた青年も、いつの間にか普通の状態に。
丁度正面まで歩き、合流するとこちらをチラリと
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