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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110話:『星々(れきし)』(中編)
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の姿は、またもや変化していた。

 三色に分かれていた色合いは、胸部と肩の装甲が赤く、手甲や足甲は銀色へ。
 鳥をイメージした仮面は、大きな赤い複眼を持つものへと変わっていた。

 臆病で弱くとも、他人を不幸から救う為、全ての時間を護る為、戦った人の姿。


 ―――時の運行を守りし者、電王。


「仲間と言っても、エース級魔導士が数人とその他大勢。そんな戦力で勝てるとでも!?」
「あいつらをなめてると、痛い目みるぞッ!」
「イラつく言い方だ…ッ!」


 剣と剣を打ち付け合いながら、そんな会話のやり取り。
 確かにあの三人は素晴らしいだろう、協力できれば相当な戦力になるだろう。


「だがお前も味わっただろう、あの強大な力を!」
「……あいつのこと、か」
「そうだ! あれはいくらお前達でも敵う筈がない、それ程の力だ!」


 全てを破壊する為に作られた代物≠セ。魔導の力も、世界の秩序も…理をも、その全てを破壊しうる。
 そんな力を目の前に、戦えるとでも? 人間の力だけで、乗り越えられると?


「―――確かに、難しいだろうな」


 俺はあいつらを信じてる。あいつらと一緒なら、と。
 だけどそれだけじゃ足りないかもしれない。直に戦ったから、そのことはわかっているつもりだ。


「だけどッ!」


 その言葉と同時に、鍔迫り合いのように二振りの剣がぶつかり合う。
 そして……










「―――お前≠ニなら、戦える!」










「………は…?」


 一瞬、何を言われたかわからなくなった。
 戦える、と言ったことに驚いたのではない。お前=\――つまり自分と一緒に、と確かに言った。


「俺≠ニお前=A二人なら…戦える筈だ!」
「……何を…言って…?」


 急なことに、男は数歩下がった。その足取りはまるで、酒に酔っているかのような千鳥足だった。
 そんな男に更に言葉を続ける、お前≠ヘ俺≠フ中にいるユニゾンデバイス≠ナある筈。だったら、力を合わせることができる筈だ。


「―――俺≠ニお前≠ェ…ユニゾン≠オたら」


「ッ、黙れ!」


 その一言を、男は剣を振りかざし遮った。
 次の言葉が発せられる前に命を狩ろうと迫る白刃、だがそれをうまく食い止め、止めることなく言葉を紡ぐ。


「お前≠ニ共に戦えたら、きっと…!」
「黙れ! そんな事はあり得ない、俺≠ェお前≠ニユニゾンすればどうなるか…わかっているのか!?」
「前と今とでは状況が違う! 以前みたいな一方的な支配≠カゃない、俺≠ニお前≠ェ手を取り共に戦う―――共闘≠セ!」

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