暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110話:『星々(れきし)』(中編)
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は勿論、と即答する。ずっと憧れて、追いかけていたのだから。


「勿論、あなたも」
『はは…それは嬉しいな』


 ぼくはドジばっかしてたから、カッコ悪かったかもしれないけど。
 そんな言葉に強く反論した。そんな馬鹿な、と。あなたも他の人達と同じように、輝かしい戦歴を残した英雄(ヒーロー)≠セ。


「それに…そんなのを理由にして、戦わないなんて…あなたじゃないでしょ?」
『ははは、確かに』


 ぼくは大切な人達との記憶を守るために、戦えた。その先にある夢を、願った日々を信じていたから。
 砂時計の砂みたいに、時間は過ぎていく。それを変える為には、砂時計ごとひっくり返すほどの変革が必要になる。


『ぼくは変われた、かけがえのない仲間達と…戦いの中で出会った人達のおかげで』


 変わることを恐れないで、それは未来(あした)の自分を見失うことに繋がるから。
 そう言ってこちらに振り返る青年、その表情は―――笑顔だった。


『でもそれはよく知ってるのかな、君は?』
「………」
『―――負けないでね』


 すると彼の周りに、五つの光が。それらが一瞬輝いたかと思ったら、そこには五人の人が―――否、人ならざるもの達が立っていた。


『最初っから最後まで、クライマックスに行けよ!』
『いつでもどこでも、クールにね?』
『お前の強さは泣けるでぇ、俺が保証したる!』
『どんどんやっつけちゃえ!』
『私の力も使ってよいぞ、光栄に思え』


 それぞれが思い思いの一言を残していく。全然別の事を言ってるけど、その全てが背中を押してくれる声援で、とても励みになる。


「―――はいッ!」


 その声援を受けて、一息するとそう返した。六人の様子が面白かった所為か、少し笑みを浮かべた。
 六人はそれを見届けると、安心したのか同じように柔らかい雰囲気に変わった。

 そう思えた瞬間、六人は一つの光に。赤い宝石に吸い込まれると、バックルと夜空に新たな炎≠輝かせた。
 七つ―――否、九つのひときわ輝く星は、円を基調とした紋章を描く。それは彼らの築いた時間の積み重ね―――それはまさしく思い出≠フ証。

 先程の声援を胸に秘め、前を見据える。
 さっき言った通り、確かにあの人達は自分にとっての英雄(ヒーロー)≠セ。だが、あの人達に負けないぐらいの絆が、仲間達がいる。

 ―――負けない。仲間達(あいつら)となら、負ける気がしない。















「「はあああぁぁぁぁぁッ!!」」


 響く金属音、しかしそれは剣と爪との衝突ではなく、剣と剣との衝突だった。
 刀身が赤く、少し珍しい形をした剣。そしてそれを持つ彼
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