暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110話:『星々(れきし)』(中編)
[2/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
超える力になる! 限界をぶち壊す力に!』


 絆を紡げ。限界なんて、自分の手でぶち壊してやれ!


「はいッ!」


 青年―――否、もう彼は先程の青年ではなかった。
 古風なリーゼントはそのままに、背丈は伸び、学ランはきちっとしたスーツに変わっていた。

 彼の言葉に、大きな返事を返す。それを聞いた青年は、ニカッと笑い手を差し伸べてきた。
 その手を握り、組み替える。離してから数回拳を打ち付け合う。

 これでお前とも友達(ダチ)だな、そう言うと彼は光となり、赤い宝石へと消えていく。炎≠ヘ灯り、星は輝く。
 強く輝く一つの星を中心に、いくつもの星々が輝く。他の星々より強く輝くそれらは、まるで互いの絆≠主張するかのよう。

 前を向き、一歩踏み出す。大きく、自分の信じる道を進む一歩を。

 ―――踏み出せ、Giant Stepを!















「おおおぉぉぉぉぉ!」


 ガツンッ! と、大きな音が響く。


「ガッ…!?」


 苦痛による声が漏れる。
 小さく飛んだところから繰り出されたのは―――頭突き。

 頭部と頭部がぶつかり合い、その反動で両者が離れる。だがこんな攻撃を予期していなかった所為か、ぶつけられた男はよろけて数歩後退する。
 追い立てる男、後退した男の肩を掴み、膝蹴りを二度男の腹部に食らわせる。

 攻撃を受けた男は、痛みを引きずりながら呻き後退する。そこへ更に前蹴りを、男の腹部へ放つ。


 カブトムシのような姿から、白く宇宙服のような姿に変わった男。スペースシャトルのような頭部を人撫ですると、右手を後ろに引く。
 友との絆を信じ、不可能を超え、一直線に進み続ける漢≠フ姿……


 ―――宇宙の戦士フォーゼ≠セった。


「ぐ、このぉ…!」


 よろよろと立ち上がる男、そこへ走り出すフォーゼとなった男。立ち上がった男も拳を構え、迎え撃とうとする。
 交錯する両者の拳、だが相手の拳を潜り抜けながら突き出した男の拳が、オレンジ色のエフェクトを纏う。

 そして相手の腹部に到達する前に、そのエフェクトは同色のロケットへと変貌を遂げる。


「なッ…!?」
「ライダー……」


 オレンジ色のロケットは、エンジン部分から火を噴く。


「ロケットパァァァンチッ!」
「があぁぁぁぁ!!」


 推進力を力に変えて、男を吹き飛ばす。くの字のように飛んでいく男、地面…もとい水面を削りながら転がる。
 腹部を抑えつつ、上半身を起こす。相当なダメージがあるのか、起き上がるのがかなり遅い。


「お前ぇ…何故そこまで…!」
「………」
「試されてる…?
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ