暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
110話:『星々(れきし)』(中編)
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「見放したんじゃない…? じゃあ、なんでお前は力を失って、俺の下に来た!? 俺がお前の力を―――」
「奪ったんでもない、試されていたんだよ。俺は―――俺達≠ヘ」
俺達=\――その言葉に、男は言葉を失う。その俺達≠フ意味を理解した故に。
「バカな……それは―――俺も含まれている≠ニいうのか!?」
「……そうだ」
「何の為に…俺とお前は―――」
「俺はお前だ≠ニ、そう言ったのはお前だろ?」
思ってもいなかった返しに、再び言葉を失う男。『違う』とは言わせないとばかりに、自分の言葉を返されたのだから、仕方ないのかもしれないのだが。
「だとしても、何の為に!? 何故あの人達≠ヘ俺達を…!」
「………」
「俺は、俺はッ! お前を、超えなければいけないんだ!」
「ッ!」
剣を振りかざし、迫る男。しかし男が繰り出す剣撃を、易々と躱し、防ぎ、いなす。
その攻撃と攻撃の間の隙、そこを狙い掌底や拳を突き出し、着々とダメージを与えていく。
数歩後退する男に、更に一歩踏み込む。男の肩を掴み、小さく飛び上る。
男は叫ぶ。誰かに届ける訳でもない、ただ認められない事実をぶち壊し…超えていく為に、叫ぶ。
星々は瞬き、輝きは増していく。
少しずつ離れているそれらは、しかし強い繋がりを感じさせてくれる。
『この宇宙に、
友達
(
ダチ
)
になれねぇ奴なんかいねぇ! それが誰とも知れない奴でも、たとえ敵だった奴でもな!』
その声を聞き振り返ると、古風なリーゼントと黒い学ランを来た青年が立っていた。
青年は胸を叩き、拳を向ける。俺はどんな仮面ライダーとも友達になる男だと。
『それが異世界だろうと、どんなにイレギュラーな奴だろうとな!』
「…それは、嬉しいです」
『友達(ダチ)は色んなものをくれる。それは全部、お互いを成長させてくれるんだ!』
まったくその通りだと思う。たくさんの人達と手を繋ぎ合い、強く、確かな絆を紡いできた人だ。その言葉は、しっかりと重みを持っている。
『お前なら…あいつら≠ニも、友達(ダチ)になれる筈だぜ!』
「それは……」
流石に難しい、そう思ってしまったが、それを払拭するかのように、青年が乱暴に頭を撫でてきた。
『確かに、大変なことだよな。もしかしたら、自分の気持ちが裏切られるかもしれない』
だけど、たとえ裏切られたとしても、相手に歩み寄る一歩を忘れてはいけない。
どれだけ小さかろうと、たとえ1センチにも満たないものだろうと、その一歩は…とてつもなく大きな一歩になる。
『絆は、不可能を
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