第1章 青天の霹靂
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望は震える手で電話帳アプリから敬吾の携帯番号を見つけ、すぐに電話した。
トルル ガチャ
今度は出てくれた! まだ神様からは捨てられてなかったようだ。
敬吾「はい、吉岡です。望、なんかあったのか? 声が震えてるぞ?」
望は口元を手でふさいで、できる限り小声にして、助けを呼んだ。
望「敬吾! 助けてくれ! 分けわからん黒服連中に絡まれてる!」
敬吾「黒服!? で、相手はなんて言ってるんだ? 事情を簡単に教えてくれ」
望は、最早、藁をも掴む思いだった。
望「それがたぶん、新興宗教とか詐欺とか危ない連中なんだよ! 変な公的書類を出して、俺の親の名前出して、バージョンアップとか、ムーンライトへ行けとか、デイライトにいられる時に、とか! もうわけわからん!」
しかし、“望が、次、期待していた友人からの言葉”は、聞けない事になった。あまりにも“現実は残酷”だった。
敬吾「・・・・・ふーん。おまえのバージョンアップ版、完成して、おまえ、ムーンライト居住エリアに行くんだ。って事は、デイライトのおまえの店、その新型が仕切るんだ。じゃあ、今度はそいつに挨拶に行くわ。“旧式”君、せいぜい、ムーンライトで生き残れる事を祈ってるよ。じゃあな」
ガチャ
電話は一方的に切れた。望は絶叫して切れた電話に向かって怒鳴った。
望「敬吾!? おい! おい!!!!!」
黒服A「今のは君の友人か。まぁ、“普通”、の反応だな。私だって、ムーンライト側に行く身内や友人がいたら、変な情を抱いて協力して、巻き添えは喰らいたくない、そう思う」
望はもはや、全く事情がわからなくなっていた。最後の綱である、今、側にいる“カノジョ”である、『ウェイトレス』、に助けを求めた。
望「み、美佳? お、おまえまで分けわからない事、言わないよな!? 警察に電話してくれるよな!?」
神は望を見捨てたのだった。
美佳「ふーん、あんた、ムーンライト居住エリアに行くんだ。で、次の店長、あの新型君なんだ。新型の“一 望”さん! 宜しく!」
一 望(ver2.0)「宜しく♪」
望は、床に膝をついて、堕ちる寸前だった。もう、全く事態が掴めない。
黒服A「そろそろ気が済んだか? では、同行願おうか」
そのとき、望の怒りのスイッチが入った! カウンター席のスタッフ側の奥に立てかけてあったモップを掴むと、怒声を挙げて黒服に襲いかかった!
望「ふざけんなぁぁぁ!!!!!! こんな所でぇぇぇ!!!!!」
だが、場慣れしているのか黒服達は冷静だった。
黒服達「やむなしだ。『サタメント』を使う」
カチャ カチャ カチャ
黒服達は懐から、不思議な“銃”を取り出すと、全く躊躇せず
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