第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
シカマル
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、シカマルはほぼ反射動作で術を解除していた。自由になったテマリが一瞬ふらついたその時に、ぐるぐると回転する物体が飛んできた。
「肉弾戦車ぁあああ! ごろごろごろごろごろ!」
自分で効果音を出しつつ跳んできたチョウジの突進を受けたテマリが大樹に叩きつけられ、気を失って地面に倒れた。金色とオレンジの何かと、桜色と赤の何かが頭上を飛んでいく。
「チョウジ!? サクラ……それに、ナルト!?」
状況の飲み込めないでいるシカマルに、僅かに泣き腫らした目のチョウジが振り返って、笑った。
「僕、割り切ることにしたよ。僕たち忍びはもともと国の戦力――里や国を守るために戦うのは当たり前だってね。……そう思えたのも、ナルトのおかげだ」
チョウジが何故泣いていたのか、ナルトが何を言ったのか、ナルトがいつのまに合流したのか。聞きたいことは沢山あったが、それよりも先にシカマルは足から力が抜けるのを感じた。どさり、と地面に両足をつきながらぽかんとチョウジを見つめる。
「……ありがとう、チョウジ」
「どういたしまして、シカマル」
幼馴染がそっと微笑んでみせるその姿が妙に懐かしくて。
シカマルもちょっとだけ、笑った。
見上げた空の雲は、やっぱりやたら暢気そうだった。
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