第八話お休みの日
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こは馬鹿にするなと言わんばかりにサイガは返答した。
どれくらい入っているのかと確認する為にナギはサイガのウインドを可視状態にして、ストレージを漁り始めた。
かなりの量があったのだが…
「…黒パン…黒パン…黒パン……」
「な?あっただろ?」
「…という事は…サイガ君一層からずっとこれ食べてるの…?」
「食べる時はな」
サイガのストレージを埋めていたのは大量の黒パンだった。
黒パンとは、SAOで手に入る一番安いパンの事で、アスナもナギも最初はこれを食べていた。
蜂蜜や、クリームを塗ると格段に美味しくなるのだが黒パン自体はお世辞にも美味しいとは言えない。
「まあ、これからはちゃんと一日3回食べるよ」
「じゃ、今からね?みんなもお昼ご飯にしよ〜」
「そうね、リフレッシュしないと」
「休憩は必要ですよね!」
四人揃って昼ご飯を食べ始めた。
アスナはキリトに教えてもらったクリームパンを、ナギはアスナに教えてもらったクリームパンを
ネズハはナギに教えてもらったクリームパンを食べていた。
サイガはというと、黒パンを何もかけずにバリバリ食べている。
「バリバリ」
「…いつもの様にサイガ君は何もかけたことがないんだね…」
「ん!この世界にもバターとかあるのか!」
「もちろんよ、バターじゃなくてクリームだけどね」
サイガの二つ目の黒パンにナギはクリームを塗った。
はい、とナギに渡されたパンを食べると…
「…モグモグ…」
「「「………」」」
「…モグモグ…」
「…どう?美味しい?」
「…モグモグ…」
サイガはひたすら無言で食べ、食べ終わるとやっと口を開いた。
「ふう、これだけ美味しかったら毎日食べたいなぁ」
「みんなこれ食べると無言になるよね」
「私もキリト君にもらった時そうだったな〜」
「黒パンがここまで美味しくなったら誰でも驚きますよ」
しばらくワイワイ騒いだ後、四人は再びクエストに戻りそして夜になった。空を見上げたサイガが最初に気づいた事、それは
「星が見えないな…」
「ほんとだ…」
「いや昨日ナギと話したじゃない、星が見えないって」
「あれ?そうだっけ?」
「俺もよく忘れるけど」
「まあ、昨日はさ…いろいろあったし…」
そう、昨日は命を狙われたのだ。あんなにドス黒い殺気を纏った《鬼》に。
サイガは諸事情により初めてではないが、アスナとナギは初めての出来事である。
二人は片時も忘れていない、あんな恐怖はそうそう消えはしない。
「はい、暗い話はおしまい。夜は俺が見張ってるから子供は寝なさい」
「…うん、ありがと」
「サイガ君も気をつけてね…」
「よろしい。…後、ネズハにこの事を知られ
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