第26話
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。導力通信は便利ですが傍受される危険もあります。ギルド間の通信であれば盗聴防止用の周波変更機能が使えるんですけどね……」
オリビエの推測にエステルは驚き、エルナンは特に驚いた様子もなく頷いた。
「その盗聴防止の機能は軍との通信には使えないんだ?」
「軍は軍で、独自の通信規格を採用しているので無理なんです。通常交信しかできません。」
「そうなんだ……。うーん、どうせだったら同じ規格にしちゃえばいいのに。」
「そうだよね………どうしてわざわざ違うのを使うんだろう?」
「まあ、協力しているといっても一国の軍隊と国際的な民間組織だ。情報保全の独自性は避けられんさ。」
エステルの提案にミントは頷き、ジンは苦笑しながら答えた。
「しかし、エルナン。どうやらあんたは、軍の相談が何なのか見当がついてるみてぇだな。でなけりゃ、わざわざ俺たちをツァイスから呼んだりしねえだろ。」
「おや、見抜かれましたか。これは私の読みですが……どうやら『不戦条約』に関する話である可能性が高そうですね。」
アガットの指摘を受けたエルナンは口元に笑みを浮かべた後説明した。
「『不戦条約』……それって最近、色々な所で耳にしてるけど……。具体的にはどんな内容の条約なの?」
エルナンの説明を聞いたエステルは首を傾げて尋ねた。そして首を傾げているエステルにクロ―ゼが説明をした。
「女王陛下が提唱されたリベール、エレボニア、カルバード、メンフィルの4ヶ国間で締結される条約なんです。国家間の対立を武力で解決せず、話し合いで解決すると謳っています。」
「え……!それじゃあ戦争がなくなるってことなの!?」
クロ―ゼの説明を聞いたエステルは驚いた表情で尋ねた。
「いえ、強制力はありませんからなかなか難しそうですけど………それでも抑止力にはなりますし、国民同士の友好的なムードにつながるとお祖母様は考えていらっしゃるそうです。」
「そっか……」
「わあ………クロ―ゼさんのお祖母ちゃんって、本当に凄いね!」
「さすがはアリシア陛下だ。いい目の付け所をしてらっしゃる。」
「4つの国が仲良くできるきっかけになるといーですね。」
クロ―ゼの説明を聞いたエステルはどことなく嬉しそうな表情をし、ミントははしゃぎ、ジンは感心し、ティータは嬉しそうな表情で頷いた。
「その不戦条約が、来週末に『エルベ離宮』で締結されます。外国の要人も集まりますしメディアにも注目されるでしょう。そんな状況で、もしも『結社』が何かを企んでいるとしたら……」
「確かに……。シャレにならないわね。」
クロ―ゼの心配にエステルは真剣な表情で頷いた。
「加えてメンフィルの参加者がリベ
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