第24話
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エルモ村に到着したエステル達は温泉の女将から温泉が煮えたぎっている状況を聞き、原因を調べるため、源泉がある洞窟の先へと進み、奥に到着した。
〜温泉の源流・最奥〜
「な、なにこれ……。地面いっぱいに広がって……」
「エネルギーの脈……。これって、ひょっとして……」
エステルは地面に広がる線を見て驚き、ティータは不安そうな表情になった。
「……クク……。ずいぶん遅かったじゃねえか。」
その時奥から男の声が聞こえて来た。
「あ……!」
エステル達が声がした方向を見ると、そこには黒いスーツを着用し、黒いサングラスをかけた男が地面に刺している”杭”のような物の傍にいた。
「サ、サングラスの男……!」
「あれは……『ゴスペル』付きの杭か……?」
「よう、小娘ども。わざわざご苦労だったな。せいぜい歓迎させてもらうぜ。」
「あんた……。『身喰らう蛇』の人間ね!」
不敵に笑っている男をエステルは睨んで尋ねた。
「クク……。執行者No,[。『痩せ狼』ヴァルター。そんな風に呼ばれているぜ。」
「やはりか……。ツァイスでの一連の地震も全部てめぇの仕業ってわけだな。」
男――ヴァルターが名乗るとアガットはヴァルターを睨んだ。
「クク、あたり前のことをわざわざ確認してんじゃねぇよ。こいつは『結社』で開発された七耀脈に干渉するための『杭』でな。本来、真下にある七耀脈を活性化させるだけの装置なんだが……。《ゴスペル》を付けることで広範囲の七耀脈の流れを歪ませて局地的な地震を起こすことができた。ま、そんな実験をしていたってわけだ。」
「過去形ということはもう実験は終わったんですか?」
ヴァルターの話を聞いたクロ―ゼは不安そうな表情で尋ねた。
「まーな。本当は建物が崩れるくらいド派手なのをぶちかましたかったんだが……。そこまでの力は出せなかったな。」
尋ねられたヴァルターはつまらなさそうな表情で答えた。
「そ、そんな……。建物が崩れちゃったりしたら住んでる人が危ないですっ!」
「クク、だからいいんだよ。瓦礫に手足を潰されてブタのように泣き叫ぶヤツもいるだろうし……。脳味噌とハラワタぶちまけてくたばるヤツもいるだろう。よかったら嬢ちゃんもそんな目に遭ってみるかい?」
ティータの叫びを聞いたヴァルターは凶悪な笑みを浮かべてティータを見た。
「ひっ……」
ヴァルターに見られたティータは脅えた声を出した。
「ティータちゃん!」
そしてミントはティータを庇うかのようにティータの前に出て、ヴァルターの視界からティータを遮った。
「こ、こいつ……」
ヴァルターの性格を軽く知ったエステルはヴァルターを睨
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