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異世界にて、地球兵器で戦えり
第十七話 イタリカの戦い3
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の第23航空団が盗賊達を蹂躙つくしてますぜ」

「俺達っていらない子ですかい」

部下達の言葉を聞いて、この第3空挺装甲歩兵中隊の隊長である村雨 秋人中尉はニヤリと笑いながら呟く。

「まだ俺達の出番はあるぜ。いま、逃げ出している盗賊達に正義の鉄槌を下すだよ。俺達は、盗賊から市民を守る軍人なんだからな」

それを聞いた部下達もニヤリと笑う。上からの命令でイタリカを襲った盗賊達に対して一切の容赦はするな。やるなら徹底的にやれという下された命令を実行に移すだけだと、第3空挺装甲歩兵中隊は呟き。ローラーダッシュで逃げ出す盗賊達に接近する。

「逃げても無駄だぜ!」

「へへへ、ぶっ殺せ!!」

標準装備の30mmアサルトライフルで逃げ出す盗賊達に向けて掃射する第3空挺装甲歩兵中隊。30mmという普通なら対人相手にはオーバー過ぎる攻撃は、弾の一発でもあたれば直ぐに即死して人体は肉片となっていく。

「ハンバーグ用のひき肉の出来上がり!早く食いたいもんだぜ!」

「おいおいこれみてハンバーグを食うのかよ!」

「どんな神経してんだテメーは!」

ブラックジョークを飛ばしながら攻撃を続ける第3空挺装甲歩兵中隊。盗賊達は逃げる事も許されずに蹂躙されつくされる。

「み、認めんぞ」

「あ?」

第3空挺装甲歩兵中隊の隊長である村雨中尉が、虫の息で辛うじて言葉が喋る盗賊に目を向ける。彼はそこで足を止めて盗賊の言い分を聞いた。

「こんなものが……戦いであってたまるか」

「……戦いに名誉も栄誉もねえんだよ。お前達のやってきた戦争は、ただのごっこ遊びだ」

村雨は銃口を虫の息の盗賊に向けてフルオートで射撃した。盗賊の原型は留まっておらず、そこには地面にこびりついた血と肉片だけであった。

陸と空の容赦のない波状攻撃を受けて、イタリカを襲った盗賊達は殆どが戦死した。生き残りは数えて分かる程であった。

ーーー。

銃弾と爆発のオーケストラが終わってしばらくして、盗賊団の脅威がなくなった事を理解した市民達から歓喜の声があがった。

「町は救われたんだ!!」

そして町を助けてくれた立役者に対してありったけの感謝の言葉をあげる。その歓声は町全体に広まり、特に最も早く自分達を助けてくれた緑の人である伊丹達は市民兵達から感謝の言葉が次々と口にするのだった。

だが、感謝の言葉は騎士団たちに来ることはなかった。当然のように今回のイタリカの盗賊討伐に貢献したのは死神ロウリィと、敵国であるアカツキ帝国と自衛隊による所が殆どだからだ。そのため騎士団達はイタリカの住民達のように素直に喜べなかった。盗賊の脅威が去った次は、盗賊達を蹂躙したあの武力が自分達に向くのではという恐怖心があったからだ。

「この
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