第113話
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警戒しなくても預言が存在しないゼムリア大陸で生きる今の俺にお前達と争う理由は無い。それに俺達はお前達と互いの信念をかけて全力で戦い、敗北して死んだ。それを穢すつもりはない。」
「ラルゴ………」
「……こちらとしてもこの非常事態に内輪揉めをしたくはありませんし、そもそも今の私達と貴方、双方共に戦う理由はありませんしね。ここは互いに過去の因縁は一旦隅に置いておくべきですね。」
そして静かな笑みを浮かべて答えたバダックの答えを聞いて驚いたアニスは呆け、ジェイドは冷静な様子で提案した。
「え、え〜と……ちゅうことは二人共バダックさんを仲間に加える事に賛成って事でええねんな?」
するとその時ケビンが遠慮気味にジェイドに訊ねた。
「ええ。アニス、貴女も別に問題ないでしょう?」
「………はい。それに正直この状況でラルゴとやりあいたくありませんし。」
「よ、よかった〜……」
「………改めてよろしくお願いします、バダックさん。」
ジェイドとアニスにバダックと戦う意思がない事を知ったティータは安堵の表情をし、ヨシュアはバダックに会釈をした。
「ああ。………そうだ、お前達に一つ訊ねたい事がある。」
ヨシュアの言葉に頷いたバダックはジェイドとアニスを見つめた。
「わたし達に訊ねたい事……?―――あ。」
「ナタリア―――いえ、貴方の娘である”メリル”の事ですね?」
バダックが自分達に訊ねたい事が何なのか一瞬わからなかったアニスだったがすぐにある人物の事である事を悟ると呆けた声を出し、ジェイドはバダックに確認した。
「うむ。メリルはその後どうしている?」
「ナタリアなら2年前に帰って来たアッシュと去年結婚して今はキムラスカの女王として忙しく働いているよ。それに確か今月の便りにアッシュとの間の子供ができたって書いてあったよ。」
「そうか…………メリルに子供もできているのか………」
アニスの話を聞いたバダックは静かな笑みを浮かべ
「バダック殿のご息女がじょ、女王!?」
「というかあんた、子供がいたのかよ!?」
「バダックさんの年齢なら既に結婚している子供がいてもおかしくないけど……名前が違う上、バダックさんと敵対関係であったジェイド中将達がそのバダックさんの娘さんと親しい関係であるようだけど……もしかして、何か深い事情があったのかしら?」
二人の会話を聞いたユリア大尉とフレンは驚き、アーシアは真剣な表情で考え込んだ後複雑そうな表情でジェイド達に訊ねた。その後ジェイド達はバダックの娘―――メリルは預言によって死産となったキムラスカ王女の赤ん坊と密かにすり替えられて死亡したキムラスカ王女―――”ナタリア・ルツ・キムラス
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