第112話
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驚いているヨシュアにジョゼットとティータが真っ先に嬉しそうに声をかけ
「ジョゼット、ティータ……………夢………いや、攻性幻術の一種か………?」
「はは、その可能性に思い至るんはさすがやね。残念やけど………これは夢でも幻でもないで。」
自分が陥った状況に考え込んでいるヨシュアにケビンは感心した後、苦笑しながら答えた。
「ケビンさん………フレンさんにアーシアさん……ユリアさんにミュラー少佐も………一体これは………どういう状況なんですか?」
その後ケビン達はヨシュアに状況を説明した。
「………………………」
「えっと………さすがに今の説明だけでは納得できへんかな?」
自分達の話を聞いて考え込んでいるヨシュアにケビンは尋ねた。
「………いえ、その逆です。幻術の可能性も考えましたがそれだと、そちらの方々の存在が説明できなくなりますから。」
「フム、私やアニスの事ですね。」
「……となると俺もその中に入るのか。」
「はい。後そちらのシスターの方も含みます。」
ジェイドとロイドの意見に頷いたヨシュアはリースに視線を向けた。
「はい。失礼ですが”騎士団”の方とお見受けしますが………?」
「!………わかりますか。」
「ええ、ケビンさんの連れで”法剣”を下げているとなれば。―――僕の名はヨシュア。ヨシュア・ブライトといいます。」
「……星杯の従騎士、リース・アルジェントです。どうやら我々の世界に馴染みのある方のようですね。」
「ちょ、ちょっとヨシュア!どうしてその女達がいるのが幻じゃないって証明になるのさ?このボクを差し置いて!」
和やかに自己紹介をしているヨシュアとリースの様子を見たジョゼットはヨシュアのある言葉が気になり、ヨシュアを睨んで尋ねたが
「そういえば………そのバイザーは初めて見るかな。よく似合っているけど……前に言っていた運送業の?」
ヨシュアはジョゼットが求める答えとは見当違いの答えを優しい微笑みを浮かべて答えた。
「あ、うん。おかげさまで結構繁盛させてもらってるよ。………じゃなくて!ボクが本物なんて見ればすぐにわかるだろ!?」
「幻術の場合、登場するのは知り合いであることが多いんだ。対象者が持つ知識やイメージを誘導し、操作する技術だからね。その点、そちらのリースさん達は僕にとって完全に初対面………それでいて、十分すぎるほど複雑性のある背景を持っている。そういう人がいる時点で幻術にかかっている可能性は低いと判断できるんだ。」
「わ、わかったような、わからないような…………要するにそれってボクのことは良く知ってるから逆に証明にはならないってこと?」
「うん………まあ、そういう風に言えるかな。」
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