第110話
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に………?」
「ええ、騎士団の任務中に殉職しました。5年ほど前の事です。」
「「……………………」」
ユリア大尉に説明しているリースをケビンは真剣な表情で黙って見つめ、アーシアは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「そうだったのか……しかしどうしてあの男がルフィナ殿の事を………?」
「………わかりません。姉がどんな仕事をしていたのか私は知りませんでしたから………ケビンはどう?」
ユリア大尉に尋ねられたリースは暗い表情で答えた後、ケビンに尋ねた。
「……………………すまん。オレにも見当が付かへん。ただ、ルフィナ姉さんはとんでもなく優秀な騎士やった。腕前もそうやけど……その判断力、交渉力を買われて幾つもの事件に関わったはずや。あの男もそういった事件で姉さんと知り合ったのかもしれん。」
「そう………」
「そうか………ロイド君とアニス君はあの男の事は……?」
「すみませんが、俺もわかりません。生前の兄貴はどんな事件に関わっていたのかも知らなかったですし……」
「……………(少なくても、俺が関わった事件にあんな怪しげな野郎はいなかったな……)」
ユリア大尉に訊ねられたロイドは疲れた表情で答え、フレンは考え込んでいた。
「生前と言う事はロイド君の兄も………」
「………はい。3年前に事件の捜査中に殉職しました。」
「……当然わたしもあんな男、知らないし、わたしの世界では一度も見た事はないわよ。」
「そうか……」
「そう言えば……黒騎士は先程アニスがアニスの主の最後を見届けたって言っていたけど、もしかしてアニスの”主”―――”導師”という方は……」
ロイドの後に答えたアニスの答えを聞いたユリア大尉は重々しい様子を纏って頷き、ある事に気づいたアーシアは複雑そうな表情でアニスを見つめた。
「………………」
「ごめんなさい……立ち入った事を聞いてしまって……」
辛そうな表情で黙り込んでいるアニスの様子を見て、アニスの”主”が既に死んでいる事を悟ったアーシアは申し訳なさそうな表情で謝罪した。
「いずれにせよ、現時点でははっきりしないという事か………」
「そうですな。それに『敵』がオレたちの出方を伺っているのは確かみたいや。この先は、これまで以上に注意する必要があるでしょうな。」
話を戻したユリア大尉の言葉にケビンは真剣な表情で頷いた。
「そんじゃ、そろそろ探索を再開するか?」
「あ、待って。その前にさっき手に入れた”封印石”、だっけ?その中に入っている人を解放しようよ。もし中に入っているその人がわたしの予想している人物だったら、この先の探索で滅茶苦茶心強い存在になるよ。」
そしてフレンが先に進むように促したそ
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