第23話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ランスミッターの設定も完璧じゃ。ちゃんと情報が入ってきておるぞ。」
「えへへ、よかった。それじゃあ、準備はぜんぶ終わっちゃったの?わたし、手伝うことないかな?」
「いや、これで準備は完了じゃ。七耀脈の流れに乱れが起きたら『カペル』が自動的に解析を始めるようにプログラムしておる。あとは、どこかの場所で地震が起きるのを待つだけじゃよ。」
ティータに手伝いを尋ねられた博士だったがもう完了している事を説明し、現状は待つだけの事を説明した。
「そっか……。一応、一段落ついたわけね。でも、どこかで地震が起きるのをただ待つのも落ち着かないかも。」
「確かにそうですね。もしかしたら、ツァイスで再び地震が起きるかもしれませんし。」
「そうなった場合の対策は何か立てているのか?」
エステルの言葉に頷きクロ―ゼはある事を心配し、それを聞いたアガットは博士達に尋ねた。
「一応、転倒しそうな装置は固定するようにしておいたよ。ただ、それでも前回以上に大きな地震が起こったら厳しいな。設備のダメージは避けられないだろう。」
「その意味では、ここにある『カペル』なんかも同じじゃ。揺れで誤作動を起こしたら実験が失敗に終わる可能性が高い。みんな、女神達に祈っておいてくれ。」
「はあ……。ちょっと不安になってきたわ。」
「ふふ、最新技術でも神頼みは大切なんですね。」
博士の話を聞いたエステルは呆れて溜息を吐き、クロ―ゼは苦笑していた。
「えへへ、技術者のヒトって意外と信心深いんですよ。わたしも難しい作業の時にはよく女神さまにお祈りするし……」
「確かにそれはあるかもしれんね。私なんて、初の導力飛行船を博士が開発していた時なんか1日に3回は教会に行ってたよ。」
ティータの説明にマードックは頭を縦に振って同意した。
「なんじゃ、失礼な奴じゃのー。」
マードックの話を聞いた博士は心外そうな表情でマードックを見た。
「39回も実験が失敗したらそうしたくなるのも当然です。」
「あはは……。昔からそんな感じなんだ。」
「うん……そーみたい。」
エステルに尋ねられたティータは恥ずかしそうな表情で笑って答えた。
「しかし、そういう事ならどこかで時間を潰すとするか。一旦、ギルドに戻って報告しとくのもいいだろう。」
「おお、そうするがいい。何か動きがあったらすぐにでもギルドに連絡……」
アガットの提案に頷いた博士が言いかけたその時、周りの機械が動き出した!
「え……」
「ひょ、ひょっとして……」
唐突に動き出した機械を見てエステルとティータは驚いた。
「……ギルドに戻る必要はなくなったようじゃのう。」
博士は機械のデータを見て
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ