第2章〜荒ぶる大地〜 外伝〜工匠都市防衛戦〜前篇
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………上級工匠の数名が既に重傷を負い、教会へ運ばれて行っています!」
「クッ………まさか、ここでそんな強敵が現れるなんて………!」
新たな強敵の登場にウィルはどうするか考えた。そして工匠が遠慮気味にウィルに尋ねた。
「あ、あの………ここにリウイっていう人はいますか?」
「え?」
「………俺がどうした。」
リウイが呼ばれた事にウィルは首を傾げ、リウイは尋ねた。
「その………セオビットという者が『リウイという半魔人を出せ』と………」
「何?そのセオビットとやらは俺に何の用なのだ?そのような名前、聞いた事もないが。」
聞いた事も見た事もない相手が自分を呼んでいる事にリウイは首を傾げた。
「はあ………それが『私と同じ半魔人の癖に人間との共存を謳う魔族の面汚しに裁きを与える』と叫んでいたのですが………」
「………………同じ”半魔人”か。……………どうやら、ここは俺が行った方がいいな。プリネ。お前はツーヤとイリーナと共にペテレーネ達の援護に向かえ。……恐らく、そのセオビットとやらのせいで、重傷者が増えているだろう。治癒師が圧倒的に不足しているだろうから、一人でも多くの治癒術師がいた方がいいだろう。」
工匠から話を聞いたリウイは少しの間考え、答えた後プリネに指示をした。
「はい、わかりました!イリーナさん、ツーヤ!行きますよ!」
「「はい!」」
リウイの指示に頷いた後、ペテレーネ達がいる教会に向かった。
「そのセオビットとやらが戦っている場所に案内してくれ。」
「はい!」
「レグナー達を頼む、リウイ!」
「ああ。」
そしてリウイは工匠に案内され、レグナー達が戦っている場所に向かった。
〜工匠都市ユイドラ・裏門〜
ウィルの好敵手であり、右腕でもあるレグナー率いる工匠達はたった一人で裏門を破壊し、ユイドラに侵入して来たセオビットによって絶体絶命の状況に陥っていた。
「ふふっ………あっけないわね?退屈凌ぎにもならないわ………」
「クッ…………」
無傷で不敵な笑みを浮かべているセオビットを全身に傷を負い、所々破れている外套を羽織った黒髪の青年――レグナーがセオビットを睨んでいた。レグナーを守っている巨大なゴーレムもセオビットの攻撃によってボロボロになっていて、周りの工匠達も重傷を負っている様子で地面に蹲って呻いていた。
「まあいいわ………あなた達を葬った後、リウイとやらをゆっくり探すわ………。」
そしてセオビットは片手に魔力を込めた。するとセオビットの片手に膨大な魔力が籠った!
「!!全員、散開しろ!」
それを見たレグナーは全員に警告したが、重傷を負っているため、誰も動けなかった。
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