暁 〜小説投稿サイト〜
ONEPIECE 空の王者が海を征す
空の王者と海賊王を目指す者の出会い
[2/4]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話
くるのは酷い物だった。渋み、苦味、酸味、辛、それも耐え難いほどに凄まじい物、そして止めと言わんばかりの恐ろしいまでのえぐみ。思わずそれを吐き出そうとするよりも早く自分は泉に顔を突っ込み思いっきり水を飲み続けた。幾ら水を喉に流し込んで消える事のない不快な味、何故吐き出さなかったのかと後悔の念を抱きつつ唯々飲み続ける。

そして15分ほど経っただろうか、漸く口の中の不快感が消えた所で顔を上げ一息を付く。呼吸をするのも忘れて無我夢中で水を飲み続けて居た為かかなりの満腹感に襲われているが不快感に口の中に支配をされているより遥かにマシだ。呼吸を整えながらもう一度果実を見た。

『……いやもう食いたくないけど……勿体ないよなぁ……』

世の中にはとんでもない味の果物があると思いつつも口の中にまたあの不快感が沸いて来たのでそれを洗い流す為にうがいでもしようと泉に顔を近づけた時だった。自分の変化に気づいたのは……。そして冒頭へと戻る。


「な、なぁなぁんんあああああ!!!!??」

身体の異常な変化に驚愕しつつ思わず後退りしてしまった、いつの間にか自分は化け物のような物になってしまっている、それが恐ろしくて堪らなかった。もうこれは自分の物ではない、何か違う物だと認識しそれを必死に外そうと地面に叩きつけた時、地割れが起きた。

「………はっ?」

地面を走った罅割れは酷く深かった。先程まで地割れなど全くなかった、ならばどうしてこんなものが?自分が、やったのかと……?と呆然となる。自分に此処までの力などない、っというか人間がここまでの力を生身で持つとか不可能な筈だ。思わず左手の竜の頭部のような物をしげしげと見つめる……。

「何か、どっかで見た事が………」

そうこの腕の何かは見た事があると思った、凶悪な面構えに猛々しく荒々しい。身体を覆っている鱗も見ようによっては鎧のようにも見えた。真紅の鎧、そして竜……。

「ぁぁぁああああああああああ!!!!!これ、リオレウスじゃねええかぁぁあああああああ!!!!???」

そう、彼は自らの身が何に変化しているのかを理解した。自分が狩猟ゲーム、"モンスターハンター"に登場する飛竜、火竜リオレウスと化している事に。そして後に彼は知る、自らの口にした果実の正体とこの世界の事を。

悪魔の実。動物(ゾオン)系ドラドラの実幻獣種モデルリオレウス。そしてこの世界がONEPIECEという世界にことに………。





「……もう何年経ったろうな……」

近場の岩場に付いた線の山。線が意味するのは日にち、6つの線の中心を貫くような一本の線の合計7つの線がもう数えるのも面倒なほどにある。一週間を示す線の束、それを付けようと決めたのはあの日、あの悪魔の実を食った時だ。幸いな事に腐るほどに
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ