第104話
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リカに頭を下げて口を開いた。
「へっ………」
「え…………」
「ちょ、ちょっと待った!なに勝手に話進めてんねん!」
リースの行動に2人は呆け、リースの独断行動に慌てたケビンは血相を変えてリースに指摘した。
「………グラハム卿の手間を省略しただけです。いくら力を失ったとはいえかの”七至宝”に関わる遺物………おいそれと世俗の者に渡せるとでも………?」
「そ、それは………」
「ふ、ふ〜ん。なかなか言ってくれるわね。でも悪いけど盟約が絶対である以上、そっちの法的根拠はないのよ?どうゴリ押しするつもりなのかしら?」
「………法的根拠が無いのはそちらも同じではないかと。盟約を絶対とするなら力を失った古代遺物は誰も所有権を主張できません。ただそこに打ち捨てられた物。それにもしその遺物が”グロリアス”にあった場合でも”身喰らう蛇”が遺跡から盗掘した可能性もある。そう解釈するしかできない筈です。」
「要するに……そっちがこのままガメても文句は言わせないってことね?」
「ありていに言えば。」
「フン、上等じゃない………」
リースと舌戦を繰り広げていたエリカは鼻を鳴らした後、振り向いてケビンを睨んで判断を促した。
「ケビン・グラハム!あなたの考えはどうなの!?」
「………どうなのですか?」
「オ、オレ!?いきなり振られても…………正直言うんなら回収したいのは山々ですわ。せやけど、リベールは色々と協力した仲ですから無碍にするんもちょいと………」
エリカに続くようにリースに尋ねられたケビンは慌てた後、疲れた表情で答えを濁していた。
「ふむ、どちらの言い分にも決め手に欠けるということか。これは面倒なことになったね。」
「ちょっと中佐………そんな他人事みたいに。」
シード中佐の言葉を聞いてケビンが溜息を吐いたその時、ケビンとリースは何かの音を聞いた!
「え………」
「あ………」
音を聞いた2人は呆けた表情で呟いた。
「なんだ、どうした?」
「2人とも………なに目を丸くしてるのよ?」
「な、なにって………」
「……今の聞こえなかったのですか?」
シード中佐とエリカに尋ねられたケビンは戸惑った表情をし、リースは尋ねた。
「だから何が聞こえたって言うの―――え。」
リースの疑問にエリカが答えようとしたその時、何かに気付いたエリカは振り向いて封印されているアーティファクトと思われる遺物を見つめた。
「あ………」
そしてリースが呟くと今まで沈黙していたアーティファクトが突如輝き出し、封印が解かれ、中から小さな”方石”が現れ、宙に浮いた!
「こ、これは………」
「あ、ありえ
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