第104話
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シスターは聖書の一部を読んだ後、聖書を仕舞ってケビン達に近づいた。
「グラハム卿、遅くなりました。七耀教会、星杯騎士団所属、従騎士リース・アルジェントです。以後、よろしくご指導下さい。」
そしてセルナート総長の話に出ていた新たなケビンの従騎士――――リース・アルジェントは静かな表情で自己紹介をした。
「…………………」
「……また唐突に現れたわね。って、あなた!?」
驚きのあまりケビンが口をパクパクしている中リースを睨んでいたエリカは何かに気づくを顔色を変えた。
「………何か?」
「くっ………騙されないわよ!そんな恰好してるからって騙されてあげないんだから!」
「???」
自分を睨んで声を上げたエリカの言葉が理解できていないリースは不思議そうな表情でエリカを見つめた。
「お、恐るべし星杯騎士団……こんな娘を派遣してこちらの意気を挫くなんて………で、でも!私には強い味方があるわッ!見るがいい、これを!!」
そしてエリカは大声で叫んで笑顔のティータが映った写真をリースに見せた。
「博士、それは………」
「ティータちゃんの写真?」
「………可愛い。」
ティータの写真を見たシード中佐とケビンは呆け、初めて目にしたティータの愛らしさにリースは口元に笑みを浮かべて呟いた。
「いま可愛いって言った!?可愛いって言ったわよね!?そうでしょ、そうでしょ!これがもうホッペぷにぷにで愛くるしくて最高なのよ!うーん、やっぱり可愛いは可愛いを知るのか!」
「「「……………………」」」
「コホン、そういうわけで………あなたがいくら可愛いからって免疫のある私には通用しないんだからね?」
自分の暴走を黙って見つめている3人に気付いたエリカは慌てた後、気を取り直してリースに指摘した。
「あの………先ほどから仰っていることがいささかわかりかねるのですが。可愛いって………その、私のことですか?」
「当たり前じゃない!クールで涼しげなのにどこか幼さを残した端正な容貌!少女から脱皮したばかりのしなやかな身体を包み込む可憐で控えめなシスター服!くっ、なかなかの破壊力だわ…………」
「………………………」
エリカの説明を聞いたリースは冷たい目線でエリカを見つめた。
「はっ…………だから違うんだってば〜!」
「………グラハム卿。こちらの方々は?」
「あ、ああ………中央工房のエリカ・ラッセル博士と王国軍のシード中佐や。せやけどお前、グラハム卿って…………」
「なるほど………発見者の方々でしたか。………ご苦労様でした。後はこちらで引き受けます。どうかお引き取り下さい。」
ケビンの疑問にリースは答えず、シード中佐とエ
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