第104話
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わ。信頼できる者以外には話さない―――心から思ってくれたようで何よりです。」
「……なるほど。口先だけだと扉は”見えない”わけか。」
「驚いたな………どういう仕掛けなのかと聞くだけ野暮なのだろうね。」
「ええ、できれば勘弁したってください。……それでは、中へどうぞ。」
その後3人は扉の先に入って行った。
〜始まりの地〜
「こ、ここは………」
「驚いたな……まさか大聖堂の地下にこのような場所があったとは。」
エリカとシード中佐は扉の先を進み、到着した広い場所を見回して驚いていた。
「一応、リベール王家と七耀教会との盟約によって建造された場所ですわ。この場所の目的はただ一つ………古代遺物の力と機能を抑え、外に広がらんようにする事です。」
「……なるほど。」
「君達騎士団の役目に直結した場所というわけか。とすると、似たような場所はリベール意外にもありそうだね。」
「ま、否定はしません。一応、オレらはこの場所を”始まりの地”と呼んでます。」
「”始まりの地”………やたらと意味深じゃない。さしずめオリジナルはアルテリアにあるのかしら?」
「………………………」
口元に笑みを浮かべて尋ねたエリカの疑問にケビンは呆けた表情で黙っていた。
「あら、図星?」
「いや、なんちゅうか………さすがはラッセル博士の娘さんやなぁと思いまして。」
「あのハゲと一緒にしないでちょうだい。基礎理論はともかく応用工学では私の方が上よ。”カペル”や”アルセイユ”の基本システムにしたって設計担当は私なんだから。」
「へ〜、そうやったんですか。……とと、話が脱線しましたわ。」
話を戻したケビンは中央の台座におかれてある何かの物体に2人と共に近づいた。
「―――これが例のブツですか。」
「ああ、その通り―――3日前、浮遊都市(リベル=アーク)の水没地点から引き上げられた古代遺物と思わしき物体さ。」
そしてシード中佐はケビンに3日前、中央工房と軍が共同で半年前の”異変”で崩壊した浮遊都市の遺物をヴァレリア湖で引き上げている時に見つかり、その時に物体が輝いていたことを説明した。
「なるほど……事情は大体わかりましたわ。……しかしこいつは………」
「ええ、見てのとおりよ。すでにその物体から導力反応は消えている。これが何を意味するかわかる?」
「力を失った古代遺物は盟約による引き渡しの対象外……なるほど、博士がオレを待っとった理由がわかりましたわ。」
「フフン。察しが良くて助かるわ。」
「実際、導力反応が消えたのはこちらの大聖堂に渡す直前でね。一時的に預けはしたが正式な引き渡しが済んでいない以上、所有権は曖昧な形
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