第104話
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アップした機体で叩きのめしてあげるわ………」
不敵な笑みを浮かべて独り言を呟きだしたエリカの様子にケビンは冷や汗をかいた後、エリカから下がって、シード中佐と並んで歩きながら小声で話しかけた。
(な、なんや色々、あったみたいですねぇ………)
(ああ………私も詳しい事情は知らないが。ちなみにラッセル博士はちょうど外国に旅行中でね。今回の件に関しては全面的に彼女に協力をお願いしているんだ。)
(そうやったんですか………)
ケビンとシード中佐は小声で会話していたが
「―――そこ、聞いてるの!?」
「はっ!」
「はい!」
突然振り向いたエリカに怒鳴られると、姿勢を正して返事をした。
「ふん、まあいいわ。―――それにしてもずいぶん長い階段ね。あとどれくらいで終わるのかしら?」
「あー、そろそろで終わりですわ。……おっと見えてきたいみたいやね。」
そして3人は階段を降りた後、ケビンの案内の元、行き止まりに到着した。
「行き止まり………?」
「ちょっと、どういう事なのかしら……?」
行き止まりに到着したシード中佐は眉を顰め、エリカはケビンを睨んだ。
「エリカ博士、シード中佐。ここから先に進むためにはお二人にある処置を受けてもらう必要があるんですわ。」
「ふむ……」
「いきなり胡散臭い話になってきたわね。さしずめ、教会お得意の法術ってところかしら?」
「ええ、そんなモンです。具体的に言うと、暗示を受けてもらいます。」
「暗示………」
「ここで見たことは誰にも喋るなとかいうわけ?」
ケビンの説明を聞いたシード中佐は驚いた表情で呟き、エリカはケビンを睨みながら尋ねた。
「いや、中佐なんかは上への報告もあるでしょうからそこまでの無理は言いません。ただ単に、ここで見たことを信頼できる者以外には話さない。……そう心から思ってくれるだけで結構ですわ。」
「ずいぶんアバウトね………まあ、その程度でよければいくらでも思ってあげるけど。」
「こちらも了解した。頭の中念じればいいのかな?」
「いえ、あくまで自然体でリラックスしてて結構ですわ。ほな、行きますよ―――」
2人に答えたケビンは”星杯”が彫られてあるロケットを2人の前に出して聖句を唱え始めた。
「―――空の女神の名において聖別されし七耀、ここに在り。空の金耀、識の銀耀―――その相克をもって秘蹟へ至る道を彼の者らに指し示したまえ。」
ケビンが聖句を唱え終えるとペンダントがより一層輝いた後、シード中佐とエリカに淡い光が包んだ。すると行き止まりだった壁に扉が現れた!
「な………!」
「扉が………!?」
「ご協力、感謝します
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