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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
外伝〜それぞれの動き〜前篇
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性が高いぞ。」
「少なくともヴァイス達をそんなに警戒する事はないと思うけどねぇ?ヴァイス達は少なくとも宰相殿にとっては目障りな存在だから、ボク達の”敵”ではないよ。」
「……だといいのだがな。」
オリヴァルト皇子の推測に軍人は重々しい様子を纏って頷いて外を見つめた。
〜リベール王国上空・高速巡洋艦”アルセイユ”〜
「……いい風……この雲の流れ具合だと……向こうの方も晴れなのかしら?」
白を基調とした美しい巡洋艦―――”アルセイユ号”の甲板でクローディア姫は外を見つめて独り言を呟いた。
「ピューイ!ピュイ、ピュイ、ピューイ!」
するとその時一羽の白ハヤブサが飛んできてクローディア姫の肩に止まって鳴いた。
「ふふ、いつもご苦労様。」
白ハヤブサに微笑んだクローディア姫は白ハヤブサの足に括り付けてある紙を取って内容を読み
「…………………………やっぱり共和国方面でも火種がくすぶっているみたい。そして”黒月”の存在と大陸有数にして”異変”の時にも現れた猟兵団の介入……やはり”鉄血宰相”の配下として働いているのは……そして1週間前にメンフィルが持ち掛け、リベールも了承したあの話を考えると……もしかしてメンフィルは……………」
真剣な表情で黙り込んだ後独り言を呟き、再び考え込んだ。
「ピュイ?」
「ふふ、何でもないわ。明日は北東に向かうからこのまま船に乗っていてね?いくらあなたでも外国まで付いていくのは大変でしょうから。」
「ピューイ!」
クローディア姫の言葉に答えた白ハヤブサが甲板の手すりに止まったその時
「―――殿下。こちらにいらっしゃいましたか。」
ユリア准佐が娘に近づいてきた。
「ふふっ……風に当たりたくなって。どうやら明日からの会議に少し緊張しているみたいです。」
「ふふ、ご冗談を。ああ、ジーク。戻ってきていたのか。」
「ピュイピュイ。」
「……これを。R&Aリサーチからの報告を届けてくれました。」
「リシャール殿からの……!拝見させていただきます。」
ユリア少尉は娘から紙を受け取って内容を読んだ。
「………急進的な民族主義者……それに共和国政府の動きですか。どうやら想定外の事態が各方面で進行しているようですね。」
「ええ、皇子やリフィア殿下達とお会いしたらそのあたりもご相談しないと。それと―――ちょっとしたツテを頼らせてもらうかもしれません。」
「ツテ……ですか?」
「ええ、本当に頼っていいのか見極める必要がありますけど。もしかしたら私達の助けになってくれるかもしれません。そちらにはヴァイスさんやティオちゃんもいますし……」
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