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夜空の武偵
プロローグ2。星空家の『普通』
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なえさんとならよろしくした「ぅえええ〜〜〜〜ん??」スミマセン、アリアさん。冗談です。だから泣き止んでください。
今日のことは絶対に忘れてください。将来的にガバで撃つとかしないで!
絶対だからな! 絶対に撃つなよ! 絶対だぞ!

と、そんなバカなことを思っていると。

「おお、ここにいたか。探したぞ。ほれみろ光一。ちゃんと孫の『筋肉』の反応があったではないかー」

「あはは……まさか、昴君の『筋肉』が動く時の音を感知して居場所を探るとか、さすがですね。父さん」

俺の平穏を妨げる『逸般人』日本代表共がやってきた。
筋肉が動く時に出る音(?)を感知する祖父とか、それを当たり前のように受け入れてる父親とか。
もう、嫌だ______こんな家族??

「ガハハハ! 何、『筋肉感知』できなくては『筋肉』を極めた者の証である『一騎当千』を名乗れないからな。光一もできるじゃろ?」

「まあ、昔から貴方に鍛えられて生きてきましたからね。敵の動きを筋肉の動きで探る『筋肉感知(マッスル・レーダー)』や相手の筋肉を断裂させる『筋肉殺し(マッスル・ミレニアム)』とかならできますよ」

さらりととんでもないことを言う父親。
何だよ、『筋肉感知』って。何だよ、『筋肉殺し』って。
何でもかんでも、筋肉で解決しようとするなよ! この脳筋共。
ジト目を向けているとそんな俺に気づいたのか、母親が声をかけてきた。

「あらあら。いやですわ。この子ったら……そんな死んだ魚のような目をして……」

何気に酷いな。なんだよ、死んだ魚のような目って。
魚は陸に上がれば死ぬんだよ!
それと同じで、普通に生きたい俺に普通じゃない生活させたら即死だからね!
ねえ、解ってる? レベル1のスライムにドラゴンと遊べって言ってるようなものだからね!
そんなことを考えていた俺は母親に引き連れられて。
華やかな社交会の会場の奥。
一曲踊れそうなくらい(実際ダンスとか踊ることもあるのだろう)広いスペースに連れて行かれた。
連れて行かれる途中で、ふと父親と祖父の方に視線を向けると。
二人は小声で何やら会話していた。
会話の内容を知ろうにも周りの雑音で二人の声が特に小さめだったせいか聞き取れない。

(こんな場所で密談? ……気になるな)

父親と祖父の会話が気になった俺はその会話の内容を知ろうと意識を集中させた。
______その瞬間。
それまでの騒がしい雑音が嘘のように聞こえなくなり、祖父と父。
二人だけの声がバッチリ聞こえてきた。
それと同時に声と共にドク、ドクッという筋肉が動く心臓の鼓動やギッ、ギッといった感じの何か……筋が伸縮するような音のようなものも聞こえる。

(何だ______これは??)

その感覚に
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