外伝〜オーバルギア開発計画〜中篇(前半)
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るかもしれない………ユウナちゃんも心を開いて話をしてくれるかもしれない……だから、だから……わたし、この計画に関わりたい!」
「(そうか………ティータはもう……)………………エリカさん、どう思う?」
ティータの決意の表情を見たダンは優しい微笑みを浮かべえた後、静かな表情で呟いた。
「えっ………お、お母さんっ!?いつから聞いてたのっ!?」
ダンの言葉を聞いて驚いたティータが振り返ると、そこにはエリカがいた。
「……最後のトコだけね。」
驚いているティータにエリカは苦笑しながら答えた後、ティータに近づき、そして真剣な表情で問いかけた。
「ティータ、一つ聞いていい?」
「う、うん………何?」
「もしそのユウナちゃんがティータのことを友達だと思っていなかったら………ティータはどうするの?」
「……何も…………何も変わらないよ、お母さん。わたし、もうユウナちゃんと関わっていくって決めたんだから。わたしには、ユウナちゃんを追いかけていって説得したりすることはできないけど………………ユウナちゃんやパテル=マテルのことを知ったり、オーバルギア計画を手伝ったり………こんなことなら、わたしにだってできる。こんな形なら、わたしもユウナちゃんと関わっていける。…………そうしたい。それがわたしの気持ちだから。」
「…………そう。ま、いいわ。ちょっと甘い気もするけど……計画に参加するだけの理由はあるみたいだし。」
ティータの固い決意を知ったエリカは黙って考え込んだ後口元に笑みを浮かべて答えた。
「えっ………!?」
「ほーら2人とも、グズグズしない!……ダン!設計図書き直してるからチェックよろしく!!……ティータ!!私達は結晶回路の試作に入るわよ!!」
「………お母さん、それって…………わたしも開発に参加していいの………?」
そして次々と指示をするエリカをティータは嬉しそうな表情で見つめて尋ねた。
「……この子ったら、なに嬉しそうな顔してるのよ。参加したからにはキリキリ働いてもらいますから。」
「う、うん………任せて、お母さん!!」
「それじゃあ、行きましょうか。」
こうしてティータはオーバルギア計画に参加することになった。幾度となく出入りしていた中央工房も仕事場となると、新しい緊張感を感じさせる。ティータは大人たちに混じって一人の技師として働いた。特にエリカの要求は厳しく容赦ないものであったが………そんな厳しさもティータにとっては嬉しいものであった。―――そして数週間後。
〜数週間後〜
「完・成!よしっ、起動実験に入るわよ!」
エリカは完成した”オーバルギア”の試作機を見た後、振り返って言った。
「エ、エリカさん。少し休
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