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英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
外伝〜帝都への帰還〜中篇
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。ま、主人共々元気そうで何よりだぜ。」

「ピュイ♪」

「……先輩。」

レクター書記官がジークに親し気に話しかけているとクローゼが近づいてきた。



「これはクローディア殿下。ご機嫌うるわしゅう。勝手かとは思ったのですが、見学させていただいておりました。いや、それにしても本当に素晴らしい眺めですね。」

「先輩………どういう事なんですか?どうして先輩が………オズボーン宰相の元でこんな事をしているのですか?」

「はて………何のことやら自分にはさっぱり。どなたかと勘違いされていらっしゃるのでは?」

クローゼの問いかけに対してレクター書記官はとぼけた様子で答えた。

「レクター・アランドール………2年前までジェニス王立学園に在籍していた、前生徒会長………先輩、あなたの事ですよね。」

「いえ、実は私の名前はレク・タ〜ランドールと申しまして。ですから多分それは別人でしょう。どうか私のことは、レクとでもタ〜ランドールとでもお呼びください。」

「っ………ふざけないで下さい、先輩っ!あんな風に、突然退学届を出して何も言わずに居なくなるなんて………!レオ先輩やルーシー先輩、それにジルやハンス君たちがどれだけ心配したと思っているんです!」

とぼけた様子で答え続けるレクター書記官の態度に業を煮やしたクローゼは怒りの表情で声を荒げてレクター書記官を睨んだ。



「……………………」

「あの冷静なレオ先輩が怒鳴り声を上げていました!ルーシー先輩は『レクターらしい』って苦笑しながら泣きそうな顔で!ジルやハンス君、それにもちろん私だって………!なのに………この城に私がいると知って、姿を現しておきながらなぜ誤魔化そうとするんですか!?」

「………くくっ……………わはははははははははははっ!」

怒りの表情で語るクローゼを見つめていたレクター書記官は突然笑い始めた。

「レクター先輩………!」

「悪い悪い、そう怖い顔をするなって。しかし、お前さん。相変わらずアタマが固いねぇ。王太女になってもクソ真面目なところは全然変わってないみたいだなァ。」

「あ………」

レクター書記官がかつての学生時代のように親し気に話しかけてくると、クローゼは安心して嬉しそうな表情になった。

「でもまあ、安心したぜ。お前のことだから王太女なんかになったりしたら身動き取れなくなるかと思ったが………噂で聞いた限りじゃ、何とかやってるみたいじゃないの?オレが学園を辞めてからいい出会いがあったみたいだな。」

「先輩………はい、おかげさまで。でも、私が変われたとしたらその最初のきっかけをくれたのはレクター先輩、あなたです。あんな風に突然いなくなるから満足にお礼も言えませんでしたけど………私はずっと……先輩に
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