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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第230話 想いを胸に いざ戦いへ
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れるなんて、レイナは当初、思ってもいなかった事だった。それは願いはしても、きっと無理だって、何処か諦めモードもあったかもしれない。何度も接触しようとしては、逃げられているかの様にいなくなってしまっていたから。
自分の事を想ってくれている事に対しても、本当に嬉しい。その反面、昨日の事が頭を過ぎってしまう。
「あはは……。ちょっぴり、ナーバスになっちゃってるだけだよ? いや、武者震いかなぁー。なんたって、今日戦う相手が戦う相手、だからねー」
レイナは笑みを浮かべた。
正直、好きな人に嘘をついてしまう事は、どうしても心苦しい。
何故なら、リュウキはレイナを信じて、自分自身の闇、悩みの全てを打ち明けてくれたからだ。レイナは、リュウキの事を信じていない訳はない。……でも、それでも、レイナ自身が全てを打ち明ける勇気は無かったのだ。それは、レイナ自身が傷つく事も、そして リュウキ自身が傷つく事も……。
リュウキは、そんなレイナを見て、何処か意味深に笑みを見せていた。
そして、軽く頷くと続ける。
「ああ。……成る程な。確か、今日レイナとアスナは、《絶剣》と《剣聖》 あの2人と戦うんだったな」
「うんっ。あははっ でもね? そう言う感じの名前、訊いてると、私は絶剣さんや、剣聖さんの2人組じゃなくって、別の2人の名前、思い出すんだけどね〜……」
リュウキの顔を見て、にこっ と笑うレイナ。……それを見たリュウキは、やや苦笑いをした。
「…………その2人の事、別に口に出して言わなくていいからな?」
どうやらリュウキは、完全に察した様で、徐々に苦笑いから、少々気難しい表情をしていた。それを見てレイナはただただ笑っていた。これは、このレイナの笑顔は嘘じゃない。――今、自然に出せる笑顔である。
そして、その後も他愛もない事を、リュウキとレイナは話しをしていたた。
この空気が、何よりも好き。……ずっと、ずっと、このままで。時間が止まって欲しい程だから。
話題は今日戦う相手にへと移った。
「リュウキくんは、その2人の事、知ってたの?」
「ん。まず噂で……、その程度だけどな。実際に見た事はないよ。……でも、随分強そうだから、興味はあったんだ。……それも、キリトが負ける程、だからな」
リュウキにもやっぱり興味はあった様で、レイナにそう返事をしていた。
『キリトが……』の部分で、レイナも強く反応する。
「そうだよね……、ほんと、びっくりしちゃったよ。まさかあのキリトくんがーって感じだよ」
軽くため息を吐きつつレイナはそう答えた。
今、隣にいるリュウキと同じく、キリトと言う人は レイナの中では、いや……あの《SAO》を知っている者達にとっては、《絶対強者》と言
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