第11話
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ったっけ?」
「観光事業を推進しているノーマン氏と港湾事業の維持を訴えるボルトス氏さ。ルーアン市長といっても、その権限は地方全体に及んでいてね。マノリアの住民も投票するし、マスコミもかなり注目をしている。ルーアン地方の未来を左右する重要な選挙になるのは間違いないね。」
「へ〜、そうなんだ。未成年だし、住民じゃないから選挙権はないんだけど……。あの事件に関係した人間としてやっぱり動向は気になるわねぇ。」
「そのあたりは『リベール通信』が特集しているから読んでみることをお勧めしておくよ。あ……そういえば。実は1つだけ調べて欲しいことがあったんだ。」
「調べて欲しいこと?」
ジャンの言葉を聞いたエステルは首を傾げた。
「うーん、なんて言うか……。どう説明したらいいか非常に困る話なんだけど……」
「なんだぁ?ハッキリとしねぇヤツだな。いつもの図々しさでズバッと切りだしてみろや。」
言葉を詰まらせているジャンの様子にアガットは我慢ができず、言った。
「あはは、言ってくれるねぇ。それじゃあ言うけど……。『亡霊』について調べて欲しいんだ。」
「「「……………………」」」
ジャンの話を聞いたエステル達は怪しい物を見るよう目でジャンを見ていた。
「はあ、絶対にそんな顔をされると思ったんだよなぁ。だから頼むのは嫌だったんだ。」
エステル達の様子を見たジャンは溜息を吐きながら言った。
「……あ、いや、うん。ちょっと面食らっただけで。いったいどういうことなの?」
「うん……。ここ1〜2週間なんだけどさ。『夜、白い影を見た』って報告がギルドに何件も寄せられているんだ。それも、ルーアン地方の各地からね。」
「夜、白い影を見た……。そそそ、それって!?」
「お化けさん!?」
ジャンの説明を聞いたエステルとミントは怖がった。
(前にも思ったけど、魔神や闇夜の眷属は怖がらないのになんで幽霊ごときをそんなに怖がるのかしらねぇ……(もしかしてリタも怖がるのかしら?))
(全くだ。あ奴らなぞ、炎を使えば燃やしつくせるというのに。)
(そうよね。不死者達にとってニル達は天敵のような存在なんだから、別に怖がる必要はないと思うわ。大体エステル自身、不死者達の弱点である神聖と火炎魔術が使えるし、ミントが持っている剣も不死者達の弱点になるじゃない。)
(アハハ………エステルさん達の反応が普通ですよ……)
一方エステルの身体の中からエステル達の様子を見て呆れているパズモ達を見たテトリが苦笑しながら言った。
「なるほど、それで『亡霊』か。目の錯覚にしちゃあ各地からってのが気にはなるな。」
「うん、そうなんだよね。掲示板の仕事のついででいいから聞き込みをし
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